2012年09月04日

【万豊小吃】全国小吃

全国小吃
全国小吃(quan2guo2 xiao3chi1)
P1040544.JPGP1040552.JPG
P1040548.JPGP1040546.JPG
【ところ:豊台区万豊路/ねだん:ぜーんぶで400元くらいだったかな?】

ずいぶんとご無沙汰してしまいました。
何度もアクセスしてくださった方、本当にすみません!

***

北京の小吃城と言えば、
北京の小吃を一堂に集めた後海の九門小吃が有名だ。
こちらはその全国版。
北京小吃のほかにも全国各地の小吃を集めているというのが売りだ。

1階はおおまかに分けると入口入って右手が北京の小吃、
左手が全国の小吃というように分けられているみたい。

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P1040558.JPG

P1040561.JPG

P1040562.JPG

P1040563.JPG

P1040564.JPG

でもブースが増えていくうちにわやわやになってしまったような雰囲気もあり、
はっきりしたことは言えない。

伝統工芸や伝統芸能の実演コーナーもあるのだが、
行った時間が早すぎたせいかなんだかやる気ない感じで
全体的にオフシーズンの観光地みたいなどよーんと脱力した空気が漂っていた。

博物館はそれなりに楽しめたものの、
この脱力感はどうしたものか……

しかも一応お目当てにしてきたショーは7時開始だってのに
博物館を見終わった時点で時間はまだ5時。

P1040481.JPG

とにもかくにもステージ前の円卓に陣取って、
ちょこちょこ小吃をつまみながら待つことにした。

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(ステージ周りはやっぱり人気)

P1040560.JPG

*以下、料理の名前はだいたいこんな感じ、値段は不明です。

名前不明
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ちょっとしけ気味のスナック。
意外といける。

麻豆腐(ma2dou4fu)
緑豆おからの羊油炒め

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爆肚(bao4du3)
ゆでモツ

P1040540.JPG

炒肝(chao3gan1)……だったかな?
豚モツの煮込み

P1040541.JPG

包子(bao1zi)
パオズ

P1040542.JPG

褡褳火焼(da1lain huo3shao1)
焼き棒餃子

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炸灌腸(zha2 guan4chang2)
でんぷんチップス

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陝西米皮(Shan3xi1 mi3pi2)
米粉ヌードル

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焼麦(shao1mai4)
シューマイ

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老北京炙子烤肉(lao3bei3jing1 zhi4zi huo3guo1)
鉄板焼肉

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囀、巻(yun2dou4juan3)
白いんげん豆の小豆餡ロール

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双皮奶酪(shuang1pi2 nai3lao4)
小豆のせミルクデザート

P1040552.JPG

ミルクプリンみたいなヨーグルトみたいなチーズみたいなデザート。

お味はどれも可もなく不可もなくといった感じ。

***

さて、そんなこんなで首を長〜くして待っていたショーだったのだが……
始まってみるとなんということはない芸能大会で興ざめ。
しかも中国画のオークションまで始まってしまって、
結局30分も見ないうちに席を立った。

P1040549.JPG

P1040550.JPG

P1040553.JPG

P1040554.JPG

ガイドに連れられてやって来た西洋人客の姿も。

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オークション。
結構点数あったけど、どれも買う人がいるんだな、これが!
桜かなあ。

P1040565.JPG

よく見えないけど、踊りながらバイオリン弾いてます。
踊るバイオリニスト!!爆笑。

お客もおそらくほとんどが「団購(tuan2gou4)=グルーポンみたいな共同購入」ばかり。
私たちのように単独で来た客は少数派だったのではないだろうか。

***

この万豊小吃城の投資者は侯嘉氏。
この人、後海の九門小吃の法人代表でもあったのだが、
なんかいろいろゴタゴタがあって九門小吃の経営からは手を引いたらしい。

ちなみに、九門小吃が今年4月に営業停止したのも
このあたりのゴタゴタが関係していたようだ。

とりあえず、ずっと閉店していた九門小吃は先日無事営業を再開した。
以前入っていた老舗も一部を除いてそのまま入店しているとのことなので、
小吃フードコートに行きたくなったら
次からはわざわざ遠出しなくても後海で事足りる。
(フードコートに行かずとも、
 それぞれのお店に行ったほうがホントはいいんだけどね)
単純に料理目当てであればはるばる行く必要はないと思う。

伝統工芸や伝統芸能の実演に興味のある人にとっては行く価値あるかも。
私がもう一度万豊小吃に行くとしたら、
調べ物をしに小吃博物館に行くくらいかなあ。


◆お店情報
万豊小吃城
豊台区万豊路306号
010-6488-6868
P1040480.JPG
<アクセス>
地下鉄1号線「万寿路」駅D出口を出て万寿路を南へ。
「万寿路口南」のバス停で77番か451番のバスに乗り、「干荘子」で下車。


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2012年08月25日

【門釘李】門釘肉餅

中華風ミートパイ(もしくは肉饅頭)
門釘肉餅(men2ding1 rou4bing3)
P1040467.JPG
【ところ:朝陽門/ねだん:1個4元くらい?】

日本から出張でいらしたYさんと待ち合わせて晩ご飯。
夕飯後に三里屯に行く予定があり、
ご本人北京小吃の大ファンということで、
久し振りに朝陽門の門釘李をのぞいてみた。

P1040459.JPG

おお、店先には清く正しい北京の男たち、
膀爺(bang3ye2)=上半身裸の男性たちがわらわらと大豊作。
ある意味、北京の夏の風物詩ですなあ。

P1040460.JPG

北京オリンピック開催前に
「不文明=文化的でない、エチケットに反する」として撲滅が叫ばれたが、
結局消滅することなく見事生き残った。

そんな膀爺たちと仲良くテーブルを並べて夏の晩ご飯。
もちろんお伴は燕京ビール。

お目当てはもちろん門釘肉餅だ。
おまんじゅうをつぶしたような形の中華風ミートパイ。
皮が何層にもなってないから、
ミートパイというよりは肉饅頭、かな。

▼門釘肉餅についてはこちらをどうぞ。
【二姐門釘肉餅店】門釘肉餅
(今は門釘肉餅屋から[衣荅][衣連]火焼屋に変わってます↓)
【老北京[衣荅][衣連]火焼(旧「二姐門釘肉餅店」)】[衣荅][衣連]火焼

うーん、黄金色によく焼けております。
よきかな、よきかな。

P1040465.JPG

中身は牛肉と葱。

P1040471.JPG

ジョバーッと肉汁がほとばしり出てくるので要注意!
そういえばYさん、
前回二姐門釘肉餅店でこれを食べた時に
うっかり肉汁をこぼして服にシミをつけてしまっていたんだった。
あのシミは今も取れずに服についているそうだ。
嗚呼、北京の肉餅の思い出……

餡にかなりしっかり目に味がついているのでしょっぱいと感じる人も多いと思う。
でもこれはこれでアリ、かな。
燕京をグググイッとやりながらかぶりつくには
このくらいのしっかり味がむしろ合うかもしれない。

肉餅のほかにも、アテをあれこれ。

拍黄瓜(pai1huang2gua1)
叩きキュウリの和えもの

P1040462.JPG

そして爆肚(bao4du3)=ゆでモツを2種類。

P1040463.JPG

牛百葉(niu2 bai3ye4)
牛の胃袋(センマイ)

P1040461.JPG

牛肚仁(niu2 du3ren2)
牛の胃袋(ミノの一部)

P1040464.JPG

爆肚に関しては、
専門店のほうが鮮度、味ともに断然おいしいというのが正直な感想。

孜然羊肉(zi1ran2 yang2rou4)
羊肉のクミンシード炒め

P1040468.JPG

これもビールにピッタリ!

麻豆腐(ma2dou4fu)
緑豆おからの羊油炒め

P1040469.JPG

これはまあ、普通かな。

それにしても、
夜風に吹かれて北京小吃つまみながら
門釘肉餅をガブッといって肉汁ピューッでほふほふの、
そいでもって冷えた燕京をグビーッ。
膀爺ならずとも、たまりませんなあ。


◆お店情報
門釘李(工体店)
朝陽区朝外北街吉祥里207号楼1階
010-6551-6007
P1040459.JPG
<アクセス>
地下鉄2号線「朝陽門」駅から朝外大街を東へ。
華普を過ぎて1つめの信号を左折し、
最初の交差点を右折して少し行ったところ、道の右手(南側)にあります。

*長虹橋から東に少し行ったところにある団結湖店もあります。


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2012年08月11日

【鹵煮呂】鹵煮火焼

豚モツの煮込み
鹵煮火焼(lu3 zhu3 huo3 shao1)
P1040307.JPG
【ところ:平安里/ねだん:18元】

西四八条の北京ローカルグルメのゴールデントライアングル。
杏園餐廳に続いて2軒目に攻めたのは、鹵煮火焼の鹵煮呂だ。

201208-2.JPG

北京の食いしん坊が足しげく通うお店。
有名な香港の美食家、蔡瀾氏が最近ここを訪れて、
「今回の北京行きで一番印象に残った食事」
と微博で評していたのが印象深い。

P1040302.JPG

このお店の魅力はまずこの外観と店内の雰囲気。
「文革体」で窓に書かれた店名といい、
薄いエメラルドグリーンと白のツートーン壁といい、
なんともいえない風情を醸し出している。

P1040312.JPG

一昔前まではこんなお店がそこいらじゅうにあったのになあ。
今ではほとんど見かけなくなってしまった。

P1040313.JPG

ここの鹵煮火焼は
伝統的なものよりかなり黒っぽい感じの煮汁。
やや濃い目の味ではあるものの、くどくはない。
モツも脂っぽくなくてあっさり。
モツの旨みがぎっしり凝縮した濃厚な味だ。

P1040308.JPG

ホントはもっと赤みのかかった煮汁が正統派鹵煮火焼らしいけど、
これはこれでいける。

「ちくわぶ」こと火焼も忘れずに。

P1040310.JPG
(ちなみに火焼抜きで頼むこともできますよ)

この風情との合わせ技なら、
十分足を運ぶ価値があると思う。

それにほら、斜向かいには杏園餐廳もあるし、
ローカルグルメのハシゴにはもってこい!!


◆お店情報
鹵煮呂
西城区西四北大街21号
201208-2.JPG
<アクセス>
地下鉄4号線「平安里」駅下車。
南へ向かい、平安里の交差点を越えて1つ目の胡同の西南角にあります。


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2012年06月14日

【祥八福鹵煮店】鹵煮火焼

固焼き(蒸し?)パン入り豚モツ煮込み
鹵煮火焼(lu3zhu3 huo3shao1)
P1030456.JPG
【ところ:東華門/ねだん:16元(たぶん)】

ある中国人の美食家が
「北京で一番うまい鹵煮(の一つ)」
と評価していたのでずっと行こうと思っていた鹵煮店。

P1030451.JPG

東華門の近くまで来る用事があったので、立ち寄ってみた。

鹵煮火焼はお店によって煮汁の味が違って、
こってり油ぎってるのもあれば拍子抜けするくらいあっさりのもある。
塩辛さもお店によっていろいろ。

ここのはかなりあっさり。
油っこさはほとんど感じなかった。

「ここのは今ひとつ」という人もいるし、
私自身も北京で一番うまい鹵煮かどうかはなんとも言えないが、
かなり好みの味だったのは確か。
そう、私はあっさりめの煮汁の鹵煮が好みらしいということが
この店のを食べてみてはっきり分かった。

この日の用事っていうのが
近くにあるお寺レストランでのイベントで、
食事自体が少なくとも量的に満足できないものだったので、
なおさらここの鹵煮がおいしく感じられたのかもしれないけど。


◆お店情報
祥八福鹵煮店
東城区東華門大街31号
P1030451.JPG
<アクセス>
王府井大街の西にある南河沿大街と
故宮の東華門から東に伸びる東華門大街の交差点から少し西に行ったところ。
道の北側にあります。

*料理はどれも
「不要放味精(bu2 yao4 fang4 wei4jing1)」(化学調味料を入れないでください)
とお願いしています。


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2011年12月29日

【姚記炒肝店】炒肝

豚モツのとろみ煮込み
炒肝(chao3gan1)
P1000248.JPG
【ところ:鼓楼/ねだん:不明(すみません)】

さて、姚記炒肝店は鹵煮火焼がおいしい店なのだが、
店名が炒肝店であるところから見て、
メインはやはり炒肝ということになるのだろうか。

余談だが、鹵煮火焼を店名にしているお店は数あれど、
炒肝を店名にしているお店はあまりないように思う。
ちょっと検索してみた限りでは、
この姚記炒肝店、朱記炒肝店、老北京炒肝店、夕照寺炒肝店、炒肝趙くらい。
扱っている店となるともちろんもっと多いけど。

その炒肝だが、豚モツを使った北京小吃としては
鹵煮火焼とともに2大スター的位置づけにある。
豚の大腸とレバーを大量のニンニクみじん切りの入った醤油味のタレで煮込んで
とろみをつけたもの。
とろみをつけたものなんてもんじゃなくて、
ほとんどゼリーのようなぷるぷる度で煮凝り寸前といった感じだ。

▼「炒肝」については「北京でホルモン!」企画絶賛進行中のおおたまさんの記事をどうぞ。
北京でホルモン!【予備知識編】B「炒肝」

ところで、炒肝の肝はレバーだから分かるけど、
煮込みなのにどうして「炒(chao3)=炒める」という名前がついてるのだろう?
というのは旧ブログ時代から引き継いでいるナゾ。
最初に確かに「炒める」からという説と
満族の言葉で「煮る」を「炒」と言うことからという説もあったりして、
正直よく分からない。

私の旧ブログでも説明があっちゃこっちゃにぶれまくっていて、
同じく炒めものじゃないのに「炒」がついている
「炒紅果(chao3 hong2guo3)=サンザシの甘煮」の記事では、

実は、この「炒(chao3)」は「煮る」という意味なのだ。

これはどうやら満族の言葉からの影響らしい。
満族の言葉ではもともと「炒める、煮る、焼く」といった調理に関する言葉を
すべて「炒」で言い表していて、
それがこの「炒紅果」に残っているということのようだ。


なんて言い切っちゃってるけど(汗)、
後になって同僚の手作り炒紅果を食べた時にその説を披露したら、

そこでさっそく前の記事でも書いた
「炒めないのに炒紅果とは?」の理由を披露したところ、
それを聞いた同僚がDさんに確かめに行った。
帰ってきて一言、
「作るときにちょっとだけど炒めるんだって!」

ありゃ、ayaziの薀蓄、あえなく否定。

でも、ネットを見ているとこの説を主張してる人も結構いるみたい。
今度じっくり調べてみよう。


てな結果に終わっている。

▼「炒」のナゾ
【北平居菜館】炒紅果
 (上のリンク先が表示されない方は、こちらのページからGO!してみてください)
【単位】炒紅果
 (上のリンク先が表示されない方は、こちらのページからGO!してみてください)

そしていまだに「炒」のナゾは解明されていないのだった……

閑話休題。

***

そんでもって炒肝といえばココ!とまず名前の挙がるくらいの有名店が
ここ姚記炒肝店。

▼お店の歴史についてはおおたまさんにご登場願いましょう!
北京でホルモン!【炒肝】A「姚記炒肝店」

おおたまさんも触れていらっしゃるように、
もともと超のつくくらい大人気だったこのお店の人気にさらに火をつけたのが
今年8月に訪中したバイデン米副大統領。

その証拠に、3時半だってのにこの混雑!

P1000252.JPG

これは余談だけど、使う腐乳もこんなに大量なのさ!

P1000251.JPG

庶民的なお店を訪問して公共外交と草の根交流を目論んだのはいいのだけれど、
結局この店の二大看板料理は全く食べずに帰り、
いたずらに客数を増やしたというなんともトホホな結果になった。
(以上、あくまでayazi評)。

▼こちらの記事でその時のことをあれこれつぶやいております。
【北平楼】炒肝

でもお店的には繁盛するのはありがたいことだったようで(当たり前か)、
店内には「バイデン後」に作られたと思しきパネルが……

P1000250.JPG

これ、バイデンさんセットの一部だよね。
キュウリの前菜にコーラって……

で、肝心の炒肝。
一時期、「モツ少なッ!」と思うことがあったけど、
この日は結構たっぷり入っていて満足。
クニュクニュッとした大腸の噛み応えと向き合っていると、
歯の間からモツの旨みがジュワ〜ン。
ほろほろトロリのレバーは舌にまろやか、
煮込みダレのとろみがやさしく口の中に広がったかと思えば、
たっぷり入ったニンニクがガツンと刺激をお見舞いする。
ああ、おいし。

炒肝のお供は包子と相場が決まっていて、
北京っ子は先ず間違いなくこのセットを頼む。

P1000246.JPG

まあ包子自体の出来はそこそこね。

そして仕上げの二鍋頭。

P1000249.JPG

これで1両分。
ここでは量り売りなのだ。
しかもこんなお碗に入れてくれるのだ。
わはは。

うーん、東西爆肚名店で爆肚食べ比べて、
さらには鹵煮と炒肝まで腹に詰め込み、
その間白酒をウィーッ、ウィーッと流し込み、
これが日本人4人のある土曜の昼の過ごし方だってんだから、
なんとも愉快ではないか。
よき友に恵まれて幸せだ。


▼これまでの「炒肝」関連記事
後海・北京小吃紀行〜炒肝
 (上のリンク先が表示されない方は、こちらのページからGO!してみてください)
【姚記炒肝店】北京小吃夜宴
 (上のリンク先が表示されない方は、こちらのページからGO!してみてください)
【北平楼】炒肝


▼これまでの「姚記炒肝店」関連記事
【姚記炒肝店】鹵煮火焼

▼東西爆肚名店食べ比べの模様はこちらから。
【西徳順爆肚王】東西爆肚名店大PK!〜西徳順
【東興順爆肚張】東西爆肚名店大PK!〜東興順


◆お店情報
姚記炒肝店
東城区鼓楼東大街311-1(鼓楼湾東南角)
010-8401-0570
P1000239.JPG
<アクセス>
鼓楼に向かって右(東)側から裏手に続く細い道を入ると
すぐ右手にあります。
最寄の地下鉄駅は2号線「鼓楼大街」駅。
旧鼓楼大街を南下して左折すると鼓楼に着きます。


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2011年12月27日

【姚記炒肝店】鹵煮火焼

固焼きパン入り豚モツ煮込み
鹵煮火焼(lu3zhu3 huo3shao1)
P1000244.JPG
【ところ:鼓楼/ねだん:不明(すみません)】

東西爆肚名店を食べ比べた後は、
余勢を買ってまさかの北京小吃ハシゴ。
どうも満腹中枢と酔っ払い中枢がいかれてしまったようだ。

▼東西爆肚名店食べ比べの模様はこちらから。
【西徳順爆肚王】東西爆肚名店大PK!〜西徳順
【東興順爆肚張】東西爆肚名店大PK!〜東興順

行き先は東興順爆肚張から目と鼻の先の姚記炒肝店。
お目当てはもちろん鹵煮火焼と炒肝だ。

P1000239.JPG

しかし、到着したのは午後2時近くだというのにこの混み様。

P1000241.JPG

ゆでモツと白酒ですっかり出来上がって上機嫌だった我々も
さすがにこの行列を見て意気消沈した。

「どうします?」
「今日は大人しく帰りますか?」
などと気弱な会話をしばし繰り返した後、
(確か)おおたまさんから
「いや、この列は意外と早く進むし、
 二階に行けば空席があるのでは?」
との鶴の一声。
「よし!ならば私が二階に見に行って来ます!」
とトントントンと階段を登ってみると……

ビンゴ!

二階の存在はあまり知られていないのか、
いくつか空席があった。

「二階席ゲット!」
とショートメッセージを送り、
既に並び始めていた残り部隊はそのまま注文へ。
ほどなくして鹵煮火焼と炒肝、包子の乗ったトレイを囲んで
無事4人が顔をそろえることができた。

P1000242.JPG

こういう時人数が複数だと、
席取り担当と並ぶ担当が別々にいて勝手がいい。

さて、まずは鹵煮火焼。

P1000247.JPG

大鍋で煮込んだ豚の腸や肺、厚揚げ豆腐、
それから火焼(huo3shao1)と呼ばれるかた焼きパンのようなものを
ダンダンダンッと包丁で刻んでどんぶりに放り込み、
煮汁をかけて食べる。

▼「鹵煮火焼」についてはこちらから。
後海・北京小吃紀行〜鹵煮火焼
 (上のリンク先が表示されない方は、こちらのページからGO!してみてください)
【陳記鹵煮小腸】鹵煮火焼
 (上のリンク先が表示されない方は、こちらのページからGO!してみてください)
【姚記炒肝店】北京小吃夜宴
 (上のリンク先が表示されない方は、こちらのページからGO!してみてください)
【北新橋鹵煮老店(景林餐廳)】鹵煮火焼

姚記炒肝店の鹵煮火焼は具がとてもバランスがいいし、
それぞれがプリプリと張りがあって存在感がある。
それに煮汁があっさりしている。
大腸も脂が適度に落ちていて食べやすかったように思う。
私はここの鹵煮、好きだなあ!


▼お店情報
姚記炒肝店
東城区鼓楼東大街311-1(鼓楼湾東南角)
010-8401-0570
P1000239.JPG
<アクセス>
鼓楼に向かって右(東)側から裏手に続く細い道を入ると
すぐ右手にあります。
最寄の地下鉄駅は2号線「鼓楼大街」駅。
旧鼓楼大街を南下して左折すると鼓楼に着きます。


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2011年12月24日

【東興順爆肚張】東西爆肚名店大PK!〜東興順

東西爆肚名店食べ比べ!〜東興順
東西爆肚名店大PK!〜東興順(dong1xi1 bao4du3 ming2dian4 da4 PK!〜dong1xing1shun4)
P1000232.JPG
【ところ:前海/ねだん:記事参照】

無事に西の名店攻めが終了した後は、
いざ、東の名店へ。

▼西攻めの模様はこちらから。
【西徳順爆肚王】東西爆肚名店大PK!〜西徳順

P1000225.JPG

映画『胡同の理髪師』の舞台にもなった東興順爆肚張だ。

映画の舞台になった旧店舗からは移転してしまったものの、
移転先はなんと目と鼻の先。
老舗の中には郊外への移転を余儀なくされて元の顧客を失ったり
あちこちを点々として場所が定まらなかったりするところも多いことを考えると、
とても幸運だったと言えるのではないだろうか。

▼お店についての説明は今回もおおたまさんにお任せ。
北京でホルモン!【爆肚編】E「東興順爆肚張」

東興順爆肚張の歴史は古い。
創業は1883年と言うコトなので、既にご紹介の「爆肚馮」や
先週ご紹介の「東興順爆肚王」よりも古い歴史を持つお店、
と言うコトになります(今年で128年、ですね)。
初代の"大爆肚"こと張泉才(張全財との説も。但し、中国語の発音は同じ)が
ココ什刹海の銀錠橋のたもとで開業し、
二代目"小爆肚"の張殿増(別名張順児)に引き継ぎ
(どうやら、彼の時代にはやっぱり京劇役者の梅蘭芳や馬連良らも来ていたらしいです)、
公私合営や文革などの苦難の時代を経て
一時は営業停止もしていたようだけれども、
第三代目の"小小爆肚"こと張耀興の時代に
老北京人の著名な学者さんである屈祖明と言うヒトの強い薦めもあり、
同じ場所で1980年代(1993年との説も)再開を果たしたとのことです。
そして今では、第四代目の張子安(別名張東紅)の代になり、
2008年末には今のお店に引越をして現在に至る、と言うワケであります。
因みに、「東興順」と言うのは第四代の別名東紅からの「東」、
第三代の張耀興の「興」、第二代の別名順児の「順」を採ったモノなのだそうです。
勿論、「中華老字号」にも指定されていますし、
所謂「京城十大爆肚名店」の一つでもあります。

(以上、おおたまさんブログからの引用でした。毎度ありがとうございます!)

まずはタレ。

P1000226.JPG

西徳順爆肚王のものがブレンドする調味料を
絵画的(?)に華やかに見せているのに対して、
こちらは素っ気ないビジュアル。
すでに混ぜ合わされているのか、
もしくはそもそも入れる調味料が少ないのか。
味は正直なところ拍子抜けするほどあっさりとしていて、実に実にシンプル。

好みにもよると思うが、私はここのタレ、結構好きだ。
西徳順爆肚王のは確かにコクはあったけれど塩気が強くて飽きが来る。
東興順爆肚張は薄味で素っ気ないくらいストレートだが、
その控えめさが爆肚の味を邪魔せず素直に主役の味を際立たせてくれる。

東西対決からそれるが、
この2店の間をとってどちらの良さも兼ね備えているのが金生隆のタレ。
だから私は金生隆のが一番好き。

モツは西徳順爆肚王とまったく同じ4種類を頼んだ。

牛百葉(niu2 bai3ye4):18元
牛のセンマイ

P1000229.JPG

色は西徳順爆肚王のものよりくすんでいて、一瞬羊散丹かな?と思ったくらい。
でもこの肉厚さはやはり牛百葉……だよな、きっと。

余談だが、
一番最初に東興順爆肚張に行った時は牛と羊のモツの区別がついていなくて、
牛百葉のことを羊だなんて書いてある。
「百葉」だからぜったい牛なのにね。
ああ恥ずかし。

▼その時のことはこちらでどうぞ。
後海・北京小吃紀行〜爆肚
(上のリンクが表示されない方は、こちらのページからGO!してみてください)

牛肚仁(niu2 du3ren2):35元
牛のミノ(一部)

P1000230.JPG

やはり羊よりスジ感に欠け、のっぺりしている。
だからなのかシャキシャキした歯ざわりが弱めで、その分やわらかい。

西徳順爆肚王と比べると、うーん、どうだろう??
あまり大差なかったような?
でも百葉は西徳順爆肚王のほうが元気でピチピチしてたかな。

続いて羊。

羊散丹(yang2 san3dan1):22元
羊のセンマイ

P1000227.JPG

これはとても黒が鮮やか。
黒が鮮烈に出るのとそうでないのとは何か違いがあるんだろうか?
鮮度の違い?
一概にそうとも言えないような気もするな。
今度金生隆の老板に聞いてみよう。

羊肚仁(yang2 du3ren2):28元
羊のミノ(一部)

P1000228.JPG

うん、そうだよ、これこれ!
このシャクシャクとした歯切れのよさがあるのが羊肚仁なんだよな。
それにムニムニの弾力。
これは東興順爆肚張のほうが断然好みだ。

というわけで東西の名店を食べ比べてみた結果は、
牛は西徳順爆肚王、
羊は東興順爆肚張。
タレは西はコクがあってしょっぱめ、東はあっさりシンプル。
でもモツ、タレともに一番の好みはやっぱり金生隆で不動、
といったところだろうか。

▼金生隆の爆肚についてはこちらをどうぞ。
【爆肚馮 金生隆】爆肚
【爆肚馮 金生隆】羊肉宴

***

ところで、モツ以外にもサイドディッシュをいくつかつまんだ。

麻豆腐(ma2 dou4 fu):8元
緑豆おからの羊油炒め

P1000234.JPG

素っ気ないくらい超シンプル。
私はこのシンプルさが好き。

芥末白菜(jie4mo4 bai2cai4):5元
白菜のカラシ漬け

P1000231.JPG

切り株みたいになっていないので、
芥末墩(jie4modun1)じゃなくて散装(san3zhuang1)。
口直しと酒のアテに最高。
ちなみに酒は牛欄山二鍋頭、略して牛二(niu2er4)でした。

辣牛肉(la4 niu2rou4):15元
牛肉のトウガラシ煮

P1000233.JPG

これはお店の人のオススメ。
でもま、1回でよいかな。

P1000235.JPG

久し振りに行った東興順爆肚張、相変わらず大人気だった。
看板がなんだか観光地によくあるケバケバなのになっちゃったのは寂しいけど、
味が健在ならそれもよしとしないといけないかも。
この場所にこの店があることを喜ぼう。


▼旧ブログの「東興順爆肚張」関連記事
後海・北京小吃紀行〜爆肚
(上のリンクが表示されない方は、こちらのページからGO!してみてください)
【東興順爆肚張】爆肚!我的大愛!
(上のリンクが表示されない方は、こちらのページからGO!してみてください)
【東興順爆肚張】再訪爆肚張
(上のリンクが表示されない方は、こちらのページからGO!してみてください)


▼お店情報
東興順爆肚張
西城区前海東沿
010-6405-7412
P1000225.JPG
<アクセス>
銀錠橋から前海沿いに地安門外大街に向かうと、左手。
階段のある広場に向かって右手にある建物の、一番左にあるお店です。
地安門外大街から行く場合は、地安門商城の北の路地を西に入り、
前海にぶつかったら右方向へ向かうと、右手にあります。

*料理はどれも
「不要放味精(bu2 yao4 fang4 wei4jing1)」(化学調味料を入れないでください)
とお願いしています。


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2011年12月22日

【西徳順爆肚王】東西爆肚名店大PK!〜西徳順

東西爆肚名店食べ比べ!〜西徳順
東西爆肚名店大PK!〜西徳順(dong1xi1 bao4du3 ming2dian4 da4 PK!〜xi1de2shun4)
P1000220.JPG
【ところ:和平里/ねだん:記事参照】

せっかく足を運んだのに本丸を攻めきれず、
なんとも消化不良な状態で終わってしまった前回の西徳順詣で。

P1000212.JPG

▼詳細はこちらをどうぞ。
【西徳順爆肚王】爆肚・牛百葉

満を持しての再挑戦。
お目当てのモツが売り切れなんていることのないように、
今回は土曜の昼間、しかも開店早々に攻撃をかけることにした。

いい天気♪

P1000210.JPG
(一月も前、銀杏が色づく頃のことでした)

しかも!
せっかく土曜の昼から出陣するのだから、
西徳順爆肚王から割合近い東興順爆肚張にも足を伸ばして
「東西爆肚名店対決」ツアーを組むことになった。
す、すばらしい!

今回もおおたまさんの「北京でホルモン!」企画に乗っかったので、
すでにおおたまさんが記事をアップ済み。
西徳順爆肚王についての解説はそちらをどうぞ。

▼おおたまさんの「西徳順爆肚王」記事
北京でホルモン!【爆肚編】D「西徳順爆肚王」

創業は1903年、
初代の王福奎が北京の中心部・王府井にあった東安市場近くの担ぎ屋台から始め、
二代目の王金良の時代に全国初の爆肚専門店として東安市場で開店、
その後の紆余曲折を経て、
三代目となる王維章の代(まだご存命の様です)の2000年に
現在の地壇公園北門近くの和平里に場所を移し、
現在では四代目の息子さんと共にお店を切り盛りしている

(以上、おおたまさんのブログから引用)

さて、まず一番の売りという牛のゆでモツから。

P1000216.JPG

牛百葉(niu2 bai3ye4):20元
牛のセンマイ

P1000214.JPG

分厚くて立派。
トゲトゲはそれほど目立たないけれど、
内側の白い肉質がイカみたいで鮮やか。
さすが名店と納得のうまさだった。

牛肚仁(niu2 du3ren2):32元
牛のミノ(一部)

P1000215.JPG

弾力の違いなのだろうか、
牛の肚仁は羊の肚仁のようにくるんと丸まっていない。
やわらかいのだけれどシャクシャクとした歯ごたえに欠けるかな。
私は断然羊肚仁のほうが好き。

でも百葉も肚仁も新鮮で臭みがなく美味だった。

P1000213.JPG

タレはやっぱりちょっとしょっぱめ。
個人的には金生隆のもののほうが好きだ。
あくまで好みだけど。

まずは牛モツを2品味わったところで、ちょっと寄り道。

炸咯吱(zha2 ge1zhi):12元
豆粉餅のさっくり揚げ

P1000217.JPG

緑豆や大豆の粉をこねて蒸し、それを油で揚げたスナック。
外側は香ばしく、中身はふんわりとろん。
ニンニク醤油につけて食べるおつまみのようなお菓子のような不思議な食べ物。

▼詳しくはこちらでどうぞ。
【爆肚馮 金生隆】炸咯吱

油があまり新しくなかったのか、揚げ上がりの香ばしさがいまひとつ。
また、金生隆のもののような
口の中でシュゥーッと溶けてしまう軽い食感がなかった。
タレも結構違っていて、
金生隆のものがたまり醤油のようなネットリしたこくのあるタイプだったのに比べ、
こちらはあっさり。
どっちが好きかは個人の好みかな。

さて、ちょっと口直しをしたところで、今度は羊のモツを味見。

羊散丹(yang2 san3dan1):22元
羊のセンマイ

P1000218.JPG

これは臭みがまったくなくて、ピチピチしてておいしかったなあ!
散丹って、色が百葉より地味で冴えないし、
ブリンブリンと弾けるような歯ごたえもないので華やかさに欠けるけど、
でもその控えめな感じがなんだかいいのだ。

羊肚仁(yang2 du3ren2):40元
羊のミノ(一部)

P1000219.JPG

ムニムニとシャクシャクという異なる食感が同居しているのが羊肚仁の特徴。
でもこれはシャクシャクが少し弱くて、
小気味のよい歯ごたえが感じられなかったのが残念。

P1000220.JPG

とかなんとか、
4人であーだこーだと勝手なことを言いながら爆肚4品をつつき、
あっという間に皿は空に。

P1000222.JPG

もっとあれこれ食べたい気持ちをぐっとこらえて、
よし!
次は東だ!


▼これまでの「西徳順爆肚王」関連記事
【西徳順爆肚王】独茄子
【西徳順爆肚王】香辣牛肚領
【西徳順爆肚王】爆肚・牛百葉
【西徳順爆肚王】雑砕湯


▼お店情報
西徳順爆肚王
朝陽区和平里中街29号
010-6420-0162/0590
P1000212.JPG
<アクセス>
地壇公園北門の北側を東西に走る和平里中街沿いにあります。
北門から西にだいたい300mのところ。
地下鉄2号線の「雍和宮」駅か「安定門」駅からが比較的便利です。
(私は2号線の駅から行きましたが、
地下鉄5号線「和平里北街」駅からが最寄りの模様)

*料理はどれも
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2011年11月13日

【北新橋鹵煮老店(景林餐廳)】鹵煮火焼

固焼きパン入り豚モツ煮込み
鹵煮火焼(lu3zhu3 huo3shao1)
P1300318.JPG
【ところ:北新橋/ねだん:17元】

西徳順爆肚王までせっかく足を運んだのにお目当てのものに振られてしまって
すっかり肩透かしに遭った気分のまま、次の店へと向かった私たち。
(とは言えそれなりに上機嫌だったんだけどね)

▼肩透かしの顛末についてはこちらをどうぞ。
【西徳順爆肚王】爆肚・牛百葉

目的地は北新橋から少し南に下ったところにある北新橋鹵煮老店。

P1300300.JPG

ここで食べるのはもちろん鹵煮火焼だ。
ムスリム向けの清真小吃から、
豚モツ煮込みの鹵煮火焼というなんとも節操のないハシゴ。

豚の腸や肺、厚揚げ豆腐を大鍋で煮込んだもので、
無発酵と思われる硬いパンを入れて食べるのが決まり。

鹵煮火焼については、
ブログ上で「北京でホルモン!」企画を進行中の
おおたまさんが分かりやすくまとめていらっしゃるので引用させてもらっちゃお。

「鹵煮火焼は、北京で生まれ北京で育った(?)純粋な北京の庶民料理で、
 元々は宮廷で供されていた「蘇造肉」と言う、
 乾隆帝が蘇州人の張東官と言う料理人に作らせた
 豚のバラ肉を9種の香辛料等で煮込んだ料理だったのですが、
 光緒年間(1875年〜1908年)の豚バラ肉高騰を切欠にして
 豚の頭の肉と内臓を代用品として作られ、
 コレが民間の名料理人(どうやらこのヒトは「小腸陳」の創始者である陳兆恩の模様)
 により庶民の間に広められたのが始まりなのだそうです」


▼おおたまさんブログの「鹵煮火焼」記事
北京でホルモン!【予備知識編】A「鹵煮火焼」 

これがですねえ、実にうまいのですよ。
日本のモツ煮込みよりもさらっとしていて、しつこくない。

ラーメンどんぶりのようなでっかいお碗に入ってくるので、
つまみというよりこれだけでお腹がいっぱいになるボリューム。
しかも肉(モツ)、豆腐、主食が1つのどんぶりに入っていて、
これだけで食事が完結する完全食なのだ。

モツや揚げ豆腐などの具を単品で増量したり、
火焼を足すこともできたりして、
自分のお腹の具合に合わせて量を調節できるあたりも
1人ご飯用料理的な位置づけだからこそだろう。

この店でも、
鹵煮火焼(17元)をベースにして、
単加腸(dan1jia1 chang2):9元=腸をプラス
単加肺(dan1jia1 fei4):4元=肺をプラス
なんていうふうに好みのものを増量することができる。

さて、鹵煮火焼の注文の仕方は普通のレストランとはちょっと違う。

<鹵煮火焼の頼み方>
@お勘定場で食べるものを注文し、食券をもらう
 (増量アイテムがあればこの時に言う)
A調理場の受け取り窓口に並ぶ
B食券と引き換えに鹵煮火焼を受けとる
Cニンニクペースト、黒酢、腐乳、醤油、辣椒油などを好みでかける

(たくさん並んでるように見えるけど、結構すぐ進む)
P1300302_2.JPG

(受け取り窓口まで行くと、モツを煮込んでる大鍋が見える)
P1300309.JPG

(大鍋から具を引き揚げて、ダカダカダカッと切ってどんぶりへ)
P1300312.JPG

(調味料はお好みで)
P1300310.JPG

鼓楼のたもとにある姚記炒肝店など別の店もおおまかな流れは同じだったので、
これが鹵煮火焼店のスタンダードな注文方法と考えてよさそうだ。

▼このあたりのことは
 例によっておおたまさんがブログアップ済みなのでそちらをどうぞ。
北京でホルモン【鹵煮火焼編】@「北新橋鹵煮老店−景林餐庁」

これだけだと別に何も難しいことないじゃないかと思うかもしれないが、
ここに前菜がからむとちょっと面倒なことになる。
前菜などサイドディッシュは
お勘定場のすぐ脇などにすでに出来上がったものが並んでいるので、
そこから好きなものを取ってその分のお金を払う仕組み。

鹵煮火焼の注文をしながら
前菜もささっとチェックしてお目当てのものをゲットし、
さらにやっぱりビールとか白酒とか行きたいぜ!てなことになればそれも買わなきゃだし、
そんでもってそれをずっと持ってるわけにもいかないのでテーブルに運び……
てことは最初からテーブルも取っておかなきゃいけないってことだよな。
えーでも鹵煮火焼の列から離れるわけにもいかんじゃないか!

つまり鹵煮火焼と前菜をおひとりさまご飯で食べようと思ったら
結構大変なんである。
だから空いてる時間帯か、
席取り要員を確保できるように複数で行くのがオススメ。

さて、この日みんなで味見したのは、
スタンダードな17元の鹵煮火焼と、
P1300318.JPG

腸と肺をプラスした17元+9元+4元の豪華版(30元)
P1300316.JPG

腸、肺のほかにも、この店の鹵煮火焼には豚バラ肉が入っている。
蘇造肉の流れを汲んでいるってことかな。
確か姚記炒肝店のには豚バラ肉は入っていなかったと思う。

煮汁の味はしょっぱすぎずいい感じ。
腸も脂がしっかり乗ってふくよかな味わいだったし、肺もフワフワ。
厚揚げ豆腐も煮汁をよく吸ってずびずびなのがよかった。
おおたまさんはちくわぶみたいとおっしゃってあまりお好きではないようだけど、
私は火焼のグルテンちっくなところが嫌いではなくて、
ついつい1つ2つと食べてしまう。

P1300324.JPG
(しけ煎餅とか好きなんです)

P1300320.JPG

でもこの日はちょっとイタズラしてみた。
別途頼んでいた蘭州ラーメンからちょいと麺を拝借して、
鹵煮拉麺〜!!

P1300323.JPG
(いけます!)

蘭州拉麺(Lan2zhou1 la1mian4):7元(大碗)
蘭州ラーメン

P1300307.JPG
(小碗だと6元)

ほかには前菜を2つ。

拍黄瓜(pai1 huang2gua1):7元
叩きキュウリの和えもの

P1300304.JPG

こんなにビロローンと長いので蓑衣黄瓜かと思ったよ。

P1300321.JPG

ていうか、全部つながってるし。
1人じゃないと食べにくいなあ。

夫妻肺片(fu1qi1 fei4pian4):17元
牛肉とモツの四川風タレがけ

P1300306.JPG

前菜はまあ普通です。


▼お店情報
北新橋鹵煮老店(景林餐廳)
北京市東城区東四北大路141号
010-8401-5365
P1300327.JPG
<アクセス>
地下鉄5号線の「張自忠路」駅と「北新橋」駅のちょうど間くらい、
東四北大路の西側にあります。


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2011年11月11日

【西徳順爆肚王】雑砕湯

羊モツスープ
雑砕湯(za2sui4tang1)
P1300292.JPG
【ところ:和平里/ねだん:5元】

爆肚発祥の店に来たというのに
「本丸を攻め切れていないカンジ」(おおたまさん談)で消化不良だったが、
瞠目するほど旨い料理にも出会った。

それがこの雑砕湯。
肺だのセンマイだのレバーだのといった羊の中身ちゃんがゴロリゴロリと入った
臓物だくさんスープ。

臭みなし。
これまでの展開からの予想を大きく裏切って塩気もごくごく控えめ。
ビリビリするような化学調味料の味もなくて、
だからモツのうまみがストレートに舌にのっかる。
いやこりゃあうまい。

と、この時は思ったのだが、
後日本丸攻めのために再訪して食べたら、
その日は結構しょっぱかった。
うーん、前に食べた時は塩気控えめだと思ったんだけどな。
「瞠目するほど旨い」というのは過大評価だったかも。(2011/11/13付記)


主役にはお目にかかれなかったが、
こりゃいい拾いものだったな。
いや、雑砕湯も主役を張れるくらい有名なモツ料理なんだけどね。

ところでこのお店、とても珍しいものが置いてある。

「爆肚王」のイスラム風カリグラフィー。

P1300297.JPG

清真(ムスリム)料理の店だとたいていアラビア語がカリグラフィーになっているが、
ここのは漢字だ。
覚えている限りでは見るのは初めて。

それともう1つ。

閉店を前にして取り外された「中華名小吃」と「中華老字号」の認定プレート。

P1300298.JPG

これって、持ってっちゃう人がいるってことだよな。
なんだかなあ、もう。

***

ということで、ちょこちょこうまいモンには遭遇したものの、
メインの爆肚を堪能し切れなかった今回の訪問。
どうにもすっきりしない結末となった。
こりゃもう一度訪ねてみねばなるまいて。
早めの時間に、ね!


▼これまでの「西徳順爆肚王」関連記事
【西徳順爆肚王】独茄子
【西徳順爆肚王】香辣牛肚領
【西徳順爆肚王】爆肚・牛百葉


▼お店情報
西徳順爆肚王
朝陽区和平里中街29号
010-6420-0162/0590
P1300274.JPG
<アクセス>
地壇公園北門の北側を東西に走る和平里中街沿いにあります。
北門から西にだいたい300mのところ。
地下鉄2号線の「雍和宮」駅か「安定門」駅からが比較的便利です。

*料理はどれも
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2011年11月10日

【西徳順爆肚王】爆肚・牛百葉

ゆでモツ・牛センマイ
爆肚・牛百葉(bao4du3 niu2bai3ye4)
P1300282.JPG
【ところ:和平里/ねだん:20元】

ところで、西徳順爆肚王は八大爆肚店に数えられる爆肚の名店で、
100年以上の歴史を持つ老舗。
それどころか、モツをゆでる水爆爆肚の元祖だという。
創始者の王金良が作る爆肚は極上で、
まさに「爆肚之王」ともてはやされたのだとか。

と、ネット情報を鵜呑みにしたらば、
おおたまさんからご指摘があり、
創始者は王金良さんではなくてその先代であったとのこと。
「お店の壁に掛けてあった紹介によれば、
 王府井の東安市場で爆肚の担ぎ屋台を始めたのが初代の王福奎、
 中国初の爆肚専門店として東安市場に出店したのが二代目の王金良、
 そして先代の王維章、続いて今の四代目」
という流れなんだそうです。
失礼いたしました!(2011/11/11付記)


その店に来たからには
何を置いてもやはり爆肚を食べないことには話は始まらんだろう、ということで、
おおたまさんの到着を待って爆肚をまっさきに注文した。
お目当てはもちろん肚仁。
ミノのまわりの筋のような部分の皮を取り除いたものをいう。
(皮つきのものは肚領)

▼爆肚に使われる胃袋の部位についてはこちらをどうぞ。
【爆肚馮 金生隆】爆肚

シャクシャクとした歯ざわりがありながら、
ムニムニとした弾力とやわらかさも兼ね備えているという不思議な食材。
クセが少なくて食べやすく、
むっちりとした女性の柔肌を思わせる食感が魅惑的で、
一度食べるとその魅力のとりこになってしまう(人もいる)。

牛にも羊にもあるが、
むちむち度と味わい的に言って羊のほうが一枚上のように思う。
ということで、今回ももちろん羊肚仁を注文。

ところが、これがまさかの売り切れ!
羊だけでなく牛の肚仁までもが!

しまったー!
抜かったー!

そうだった、
爆肚は夕方早めに注文しておかないと売り切れることが多いんだった。
人気の肚仁ならなおさら。
これまでも爆肚馮金生隆で肚仁売り切れに泣いた経験があったというのに……
先に注文だけ済ませておくんだったと後悔しても後の祭り。

それじゃあと頼んだ散丹(san3dan1)=羊のセンマイまでもが売り切れていて、
めぼしいネタはほぼ全滅状態でさらにショボン。
仕方なく(と言っては失礼かな)頼んだのが冒頭の牛百葉。
牛のセンマイだ。

が、牛百葉の味の記憶があまりない。
お代わりもしたので結構おいしかったと思うのだが、はっきり覚えていない。
せっかく「爆肚之王」の爆肚王に来たってのに、
メインの肚仁も散丹も食べられないショックが大きかったのだろうか。

佐料(zuo3liao4):5元
タレ

P1300281.JPG

タレはかなりしょっぱめ。

せっかくなので羊肉のゆでたのも食べてみる。

水爆羊肉(shui3bao4 yang2rou4):22元
ゆで羊肉

P1300286.JPG

水爆白菜(shui3bao4 bai2cai4):6元
ゆでハクサイ

P1300284.JPG

どちらも普通にうまし。
しかしこうなると[シ刷]羊肉食べてるみたいだな。

***

モツネタがあまりないので食卓をゆでモツで満たすことができず、
ほかのもので穴埋め。

肚絲(du3si1):22元
ガツの前菜

P1300280.JPG

これは作り置きだからか在庫あり。
いやこれもしょっぱい!
酒のアテでギリギリセーフかな。

麻豆腐(ma2dou4fu):12元
緑豆おからの羊油炒め

P1300285.JPG

かなり前のことで味を忘れてしまいました。
おいしかったはず。

焼餅(shaobing3):2元
焼きパン

P1300294.JPG

お味見程度に。
香ばしくておいしゅうございました。

酒はビールから白酒に移行。
しかし、この日は二鍋頭ではなくモンゴルの酒、アルヒ。

P1300288.JPG

ジン・ジン・ジンギスカーン!

モンゴル帰りのMさんが持ってきてくれたもの。
お店の人に断って持ち込みさせてもらった。
おおたまさんによると、かなり上等とのこと。

この後「2軒目」訪問予定があったためオーダーは控えめだったはずなのに、
テーブルの上はこの有様。

P1300293.JPG

北京でホルモン!」企画であるからして、
当然ながら2軒目もモツを喰らうはずなのに……
まあ、モツは別腹ってことで。

いや、実はもう1品、この店でモツモツしていたのだった。
これがこの日一番のヒット!
詳しくはまた次回。


▼これまでの「西徳順爆肚王」関連記事
【西徳順爆肚王】独茄子
【西徳順爆肚王】香辣牛肚領


▼お店情報
西徳順爆肚王
朝陽区和平里中街29号
010-6420-0162/0590
P1300274.JPG
<アクセス>
地壇公園北門の北側を東西に走る和平里中街沿いにあります。
北門から西にだいたい300mのところ。
地下鉄2号線の「雍和宮」駅か「安定門」駅からが比較的便利です。

*料理はどれも
「不要放味精(bu2 yao4 fang4 wei4jing1)」(化学調味料を入れないでください)
とお願いしています。


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2011年10月31日

【老北京[衣荅][衣連]火焼(旧「二姐門釘肉餅店」)】[衣荅][衣連]火焼

棒餃子
[衣荅][衣連]火焼(da1lian huo3shao1)
P1300914.JPG
【ところ:東華門/ねだん:?】

国慶節当日、友人宅のお庭でご飯会をした。

料理は近所にある老北京[衣荅][衣連]火焼からのテークアウト。
この店、実はもともと二姐門釘肉餅店という門釘肉餅の店だったのだが、
どういう訳か急に[衣荅][衣連]火焼の店に看板替えをしてしまった。
そして店の名前も老北京[衣荅][衣連]火焼に。

111022 019[1].JPG

▼門釘肉餅と[衣荅][衣連]火焼についてはこちらをどうぞ。
【二姐門釘肉餅店】門釘肉餅
【皇城根[衣荅][衣連]火焼】[衣荅][衣連]火焼

私自身は行っていないのだが、
この日料理をテークアウトしてくれた友人によると、
以前の看板商品だったはずの門釘肉餅は
すっかりメニューから姿を消してしまっているとのこと。
メイン料理の座を[衣荅][衣連]火焼がそっくりそのまま奪ったということらしい。

似てるっちゃ似てるけど、この変わり身の良さって……
ちょっと唖然。
それになんだか節操ない気もするんだけどなあ。
うどん専門店がある日突然蕎麦屋になっちゃったとか、
蕎麦屋がラーメン屋になっちゃったようなもんだもんなあ。

ちなみに前の店名にもあった二姐は今も変わらずお店に出ているとのこと。
経営者が変わったわけではなく、路線変更ということのようだ。

それはともかく、この日は4人の食卓。
買ってきた[衣荅][衣連]火焼をチンしてどんどん積み上げていったら……

こんなに山積みに!

P1300915.JPG

組み体操の人間ピラミッドみたいだ。

4人で食べて食べて、ここまで減った。

P1300921.JPG
(よく頑張りました)

中身の餡は、豚肉×白菜、ニラ×卵、羊肉×ニンジンだったかな?
どれも味がそんなに濃くないし、油も割合控えめで食べやすかった。

そのほかにもいくつか。
(自分で買いに行ったわけではないので、正確なメニュー名は不明。
 下記は一般的な名称です)

皮蛋(pi2dan4)
ピータン

P1300908.JPG

拌豆腐絲(ban4 tu3dou4si1)
細切り押し豆腐の和えもの

P1300909.JPG

西紅柿炒鶏蛋(xi1hong2shi4 chao3 ji1dan4)
トマトと卵の炒めもの

P1300916.JPG

これが殊のほかおいしかった!

清炒油菜(qing1chao3 you2cai4)
チンゲンサイの炒めもの

P1300917.JPG

麻豆腐(ma2dou4fu)
緑豆おからの羊油炒め

P1300919.JPG

どれも薄味とは言えないまでも、
化学調味料の嫌な味があまり感じられなくておいしかった。
特にトマトと卵のおいしさが印象深い。
久しぶりに食べたせい?
いや、トマトがおいしかったからだと思う。
甘さと酸味がきちんとある、しっかりしたトマトだった。
中国でもこういうトマトにお目にかかることが少なくなったけど、
これは懐かしい味の濃いおいしいトマトだった。

P1300920.JPG

料理の後はおやつ。
手作りケーキの差し入れがあった。

さつまいものケーキ
P1300925.JPG

黒ゴマつきで香ばしい!
ちょっとどっしり目で朝ごはん代わりになりそう?
でも2切れペロリと食べちゃった。

P1300926.JPG

お茶はこんなレトロな琺瑯ポットで。
P1300929.JPG

昔ながらのトマトもそうだけど、
こういう琺瑯グッズも最近ではとんと見かけなくなったなあ。

P1300930.JPG

あれ?
これは中華ものではなかったかな?

いずれにしても、
いきなり門釘肉餅から[衣荅][衣連]火焼へと転身して驚かされたけど、
料理はどれもおいしくて安心したのだった。
今回はテークアウトだったけど、今度はお店に行ってみよう。


▼これまでの老北京[衣荅][衣連]火焼(旧「二姐門釘肉餅店」)関連記事
【二姐門釘肉餅店】門釘肉餅


▼お店情報
老北京[衣荅][衣連]火焼(旧「二姐門釘肉餅店」)
東城区東華門大街25号
010-6526-6493
111022 019[1].JPG
<アクセス>
王府井を北上し、新東安市場で左折。
東安門大街を西へ進み、交差点を越えてすぐ右手。


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2011年10月12日

【老磁器口豆汁店】豆汁

緑豆の発酵飲料
豆汁(dou4zhi1)
P1300496.JPG
【ところ:天壇公園/ねだん:3.4元(焦圏・辣咸菜と一緒で)
*値段全然違ってました。豆汁1.5元、焦圏0.8元、咸菜0.5元でした(2011/11/23訂正)

私はここに告白する。
これまで老磁器口豆汁店の豆汁を飲んだことがなかったことを。

P1300489.JPG

もちろん、北京で豆汁と言えばこの店だということは知っていた。
が、豆汁のためだけに天壇公園まで行くのが面倒で、
気になりつつも後回しになっていた。
ある日、会社帰りにふと思い立って寄ってみた。

そしてここに宣言する。
老磁器口豆汁店の豆汁はやはりとびきりの美味だったことを。

今思い出すだけでもつばが出る。
緑がかった灰色の、饐えたような酸っぱさの、
どうにも見栄えのしない泡だらけのこの液体が、
なぜにここまで心を揺さぶるのだろうか。

P1300501.JPG

飲み干した後に口腔にまとわりつくように残る
ほのかな甘みを忘れることができない。

夏の最中に、凍てつく冬に、
ぶくぶくと泡が湧きふつふつと湯気を立てる豆汁一杯のために、
私はきっとまた天壇公園まで行くのだろう。

豆汁をひきたてる辣咸菜と、

P1300505.JPG

ほどよい塩気のさっくりとした焦圏を豆汁に浸し、

P1300507.JPG

碗を手でがしとつかみ、
口を碗の縁につけ、
最初はそろりそろりと吸い込み、
最後にはゴクリゴクリと飲み干して、
吹き出た汗を拭き、
ほおーっと息をつくために。

豆汁だけではない。
ここの焦圏がまた滅法うまいのだ。

P1300499.JPG

今まで食べていた焦圏はなんだったのかと思うくらい。
これだけかじっていたいくらい。

と、そんなこんなで、しみじみとおいしいです。
老磁器口豆汁店の豆汁は。


▼お店情報----お店の場所が記事掲載時と若干変わりました!
老磁器口豆汁店(天壇店)
東城区天壇北門向かい
010-6703-5725
P1310203.JPG
<アクセス>
地下鉄5号線「磁器口」駅から珠市口東大街を西に向かい、
祈年大街にぶつかったら左折して南へ直進。
天壇路とのT字路の少し手前にあります。
天壇公園北門の向かい側、T字路の北東角からちょっと北寄りです。


<注文のしかた>----新店舗の注文のしかたはこちらの記事で!

(*以下は旧店舗での注文のしかたです。
  削除してもよかったのですが、
  店内写真を消すのが惜しいのでこのまま残しておきます。
  新店舗の注文のしかたはこちらの記事でご確認ください)

1.まず入口横でほしいものを注文してお金を払います。

P1300502.JPG

豆汁は食券、焦圏や辣咸菜などはお勘定場ですぐ渡されます。
それを持って席を取りましょう。

P1300503.JPG

2.お店の右奥の小窓(?)に豆汁の食券を持っていき、
  豆汁を受け取ります。

P1300504.JPG

お持ち帰りの場合は、細長いビニール袋に入れてくれますよ!


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2011年10月03日

【北平楼】豆汁

緑豆の発酵ドリンク
豆汁(dou4zhi1)
P1300421.JPG
【ところ:恵新東街/ねだん:1元】

これが飲めれば北京人。
北京っ子度バロメーターと呼ばれるディープな飲み物。
それが豆汁。
(北京っ子は「r」がついて「豆汁児(dou4zhi1r)」と発音する)

緑豆から春雨を作る時の副産物で、
でんぷん質を取り除いた後の残り汁を発酵させたもの。

漬物のような饐えた匂いと灰汁のような色に拒絶反応を示す人もいるかも。
味は酸味がけっこうきつい。
でもこれが慣れると意外といけるのだ。

店によって発酵臭のきつさや酸味のつよさに違いがあるのだが、
ここ北平楼のものは発酵臭、酸味ともにわりとしっかり。
だから飲みやすさで言うとそれほどではないけれど、
その分風味がしっかりしていて味わい深い。

豆汁はちょっと辛い漬物と一緒に飲むのが定番。
豆汁を頼むとたいてい一緒についてくる。

漬物を入れると味が変わってまたゴクッといけちゃうから不思議。

P1300425.JPG

さらに焦圏(jiao1quan1):1元というリング状の揚げパンも豆汁とよく合う。
(セットになっているところも多いが、ここは別売りだった)

豆汁と同様に、緑豆から春雨を作る際の副産物なのが麻豆腐。
残り汁のうちの液体は豆汁にして飲み、
残りかすのほうは麻豆腐にして食べる。

麻豆腐(ma2dou4fu):15元
緑豆おからの炒めもの

P1300409.JPG

緑豆おからに青菜の漬物や青豆、大豆などを入れて炒め、
最後に唐辛子入りの油をかけて出来上がりなのだが、
ここのは唐辛子油が別に出てくるタイプだった。

P1300408.JPG

これだと油の量が調節できていいってことかな?
最後の油を少なめにしても炒めている時にすでにだいぶ使っているので
焼け石に水という気もするけど。

豆汁と同様で、発酵の酸味と旨みしっかりめ。
なかなかおいしい麻豆腐だった。


▼これまでの「北平楼」関連記事
【北平楼】炒肝


▼お店情報
北平楼(恵新里店)
朝陽区恵新東街19号恵橋飯店2階(対外経貿大学近く)
010-6491-8115
P1300403.JPG
<アクセス>
地下鉄5号線、10号線の「恵新西街南口」のB出口を出て、
目の前にある道(恵新西街)を左(南)方向へ。
交差点を左折し、北土城東路を東方向に進みます。
次の交差点を左折し(北方向に曲がり)、恵新東街を50mほど行った先にあります。
道の左手(西側)です。


*料理はどれも
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2011年10月02日

【北平楼】炒肝

豚モツの煮込み
炒肝(chao3gan1)
P1300411.JPG
【ところ:恵新東街/ねだん:6元】

炒肝は豚モツ(レバーと腸)を煮て、
ぷるぷるにとろみをつけたニンニクたっぷりの煮汁と一緒に食べる料理。

その炒肝が
「北平楼っていう店のは姚記よりうまいんだよ!」
と友人が力説するので、
「ナヌ?姚記炒肝店よりうまい炒肝があるとな?」
と大喜びで行ってみた。

姚記炒肝店といえば、北京を代表する炒肝の名店。
鼓楼のたもとにあり、朝から晩まで客足の耐えない人気店だ。

▼これまでの「姚記炒肝店」関連記事
(あれ?新ブログになってから書いてなかった!なので旧ブログ記事)
後海・北京小吃紀行〜炒肝
【姚記炒肝店】北京小吃夜宴

ちなみに、8月に訪中したバイデン米副大統領が
庶民派食堂で地元グルメを楽しんだ件として話題になったが、
その時に訪れたのがこの姚記炒肝店。
炒肝と鹵煮火焼が二大看板のお店だ。

▼「鹵煮火焼」についてはこちら(旧ブログ記事)をどうぞ。
後海・北京小吃紀行〜鹵煮火焼
【陳記鹵煮小腸】鹵煮火焼
(旧ブログは現在中国からアクセスできません)

「姚記炒肝店に行くなんて、なかなかいいセンスしてるじゃないの!」
とアレンジに感心したのもつかの間、
バイデンさんが食べたものを見て唖然とした。

ジャージャー麺、肉まん、キュウリの冷菜、ヤマイモの砂糖あえ、ジャガイモの冷菜、
そしてコーラ。
(メニュー名はすべて日本の報道記事から)
締めて79元。
翌日から詰め掛けた客にはこの79元セットが人気だったのだとか。

おいおい。
姚記炒肝店に行って炒肝も鹵煮火焼も食べないなんて。
お店としてはありがた迷惑?
炸醤麺食べるなら海碗居に行ったらよかったのに。
ていうか、姚記炒肝店に炸醤麺あったんだ。
いつも炒肝と鹵煮まっしぐら!だったので気がつかなかったよ・・・・・・

なんでも名物料理が豚モツと知って
「モツはさすがにだめ」なのでこのメニューになったらしいが、
だったらわざわざ姚記炒肝店に行く必要なかったのでは?

ということで、
私にとってのニュースは、

@バイデンさんが姚記炒肝店に行ったのに炒肝を食べなかった!
A姚記炒肝店に炸醤麺があった!

だったのだった。

***

いけないいけない。
姚記炒肝店よりおいしいという別の店の話だった。


北平楼は北京市内に複数支店を構える北京料理のチェーン店。
今回行ったのは日中友好病院の北、対外経済貿易大学近くにある恵新里店だ。

P1300403.JPG

1階は首爾城。

P1300404.JPG

ソウルですな。
北平は北京の旧名だから、首都つながり?

入り口には鳥かごを持った老北京が客を迎えてくれる。

P1300406.JPG
(人形ですが)

店内はまずまずきれい。
これなら日本からのお客様を案内しても大丈夫かな?

P1300407.JPG

さて、肝心の炒肝である。


P1300411.JPG

やはりニンニクはどっさり。
でも姚記よりは控えめ?

特筆すべきはモツの多さ。
レバー、腸ともにしっかり入ってます。

姚記のは正直なところモツが少なめなのがちょっぴり不満。
とろとろの煮汁をレンゲでかき回してモツを探す感じで、
なんだか自分がさもしい気がして心が毛羽立つのだが、
ここのは普通にすくっても必ずモツが入ってくるので、
心穏やかでいられる。

お味のほうも塩気が控えめで穏やかで、
素朴でガテン系のイメージある姚記のものよりだいぶ上品な感じだろうか。
ホントに姚記よりおいしいかと聞かれるとそうだと断言するところまではいかないが、
なるほど、ここのも確かにおいしい。
どっちがおいしいと思うかは、好みにもよるかな?

もともと混雑する人気店だった上に
バイデン効果でさらに大混雑しているという姚記炒肝店に行くのは気が進まない、
もしくは熱が引くまでしばらく遠慮しよう(<これ私)、
炒肝に興味はあるけど姚記炒肝店はあまりにもローカルすぎて勇気がない、
という方は、まずはこの北平楼の炒肝を試してみてはどうだろう。


▼お店情報
北平楼(恵新里店)
朝陽区恵新東街19号恵橋飯店2階(対外経貿大学近く)
010-6491-8115
P1300403.JPG
<アクセス>
地下鉄5号線、10号線の「恵新西街南口」のB出口を出て、
目の前にある道(恵新西街)を左(南)方向へ。
交差点を左折し、北土城東路を東方向に進みます。
次の交差点を左折し(北方向に曲がり)、恵新東街を50mほど行った先にあります。
道の左手(西側)です。


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2011年08月26日

【北容酒楼】糊塌子

老北京風お好み焼き(チヂミ)
糊塌子(hu2ta1zi)
P1290979.JPG
【ところ:勁松橋/ねだん:12元】

フーターズと言っても
健康的なお色気たっぷりのアメリカ生まれのレストランではなくて、
(北京にもあるけど)
北京の伝統的な軽食のこと。

西葫蘆(xi1hu2lu)と呼ばれるズッキーニのような野菜を刻んで、
小麦粉と卵、調味料などと一緒に混ぜて平たく焼いたもの。
お好み焼きとしたけれど、
あまりふっくらしていなくて、どちらかというと薄くてぺとっとした感じ。
なので、むしろチヂミのほうが近いイメージかもしれない。
これをニンニクたっぷりのタレにつけて食べる。

西葫蘆(xi1hu2lu)はペポカボチャの一種で、ズッキーニの仲間。
日本でよく知られている濃い緑や黄色のズッキーニよりは少し太目でずんぐりしていて、
下部が太く丸みを帯びていることが多い。
色もごく薄い黄緑色で、ものによっては白っぽいと言ってもいい。

糊塌子には西葫蘆を入れるのが決まりだ。
でもそんなにたっぷりじゃなくて、パラリパラリと入っている程度。

焼き上がりはふっくらもちもち感はなくて、ぺろんとしている。
のだが、そのしっとりつるんとした食感が恋しくなって時々食べる。

この日はさんざん食べた後だったので一切れだけだったけど、
そうでなければ1枚ペロリといけちゃいそう。


▼これまでの「北容酒楼」関連記事
【北容酒楼】北方家常菜
【北容酒楼(農光里店)】羊油炒麻豆腐
【北容酒楼(農光里店)】芥末墩
【北容酒楼(農光里店)】塩水鴨肝
【北容酒楼(農光里店)】醋溜土豆絲
【北容酒楼(農光里店)】素焼茄子
【北容酒楼(農光里店)】香椿苗拌鴨珍
【北容酒楼(農光里店)】炸灌腸
【北容酒楼(農光里店)】巧拌穿心蓮
【北容酒楼(農光里店)】干[火扁]四季豆
【北容酒楼(農光里店)】炒肝尖
【北容酒楼(農光里店)】干焼黄魚
【北容酒楼(農光里店)】酸辣土豆絲
【北容酒楼(農光里店)】老北京糊餅
【北容酒楼(農光里店)】炸小饅頭
【北容酒楼(農光里店)】宮廷点心双拼
【北容酒楼(農光里店)】醤肘花
【北容酒楼(農光里店)】肉末豆嘴


▼お店情報
北容酒楼(農光里店)
朝陽区農光東里34号
010-6734-7118/6734-7145-8028
P1280264.JPG
<アクセス>
東三環路を勁松橋で東方向に曲がり、二つめの交差点の南東角にあります。
マクドナルドの左隣。
田源鶏のはす向かいです。

*すぐ近くにもう1つ支店があります(メニューは基本同じ)。
北容酒楼(勁松路店)
朝陽勁松路1号
010-6774-1776
P1270631.JPG
<アクセス>
地下鉄10号線「勁松」駅から勁松路を西へ。
勁松中街を越えてさらにしばらく行くと右手(道の北側)にあります。
でっかいサウナ(↓)の隣です。
P1270632.JPG

*料理はどれも
「不要放味精(bu2 yao4 fang4 wei4jing1)」(化学調味料を入れないでください)
とお願いしています。


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2011年07月30日

【牛街洪記小吃店】姜汁排叉児

ねじり揚げパイのショウガ蜜がけ
(jiang1zhi1 pai2cha4r)
P1290019.JPG
【ところ:牛街/ねだん:10元】

姜汁排叉児は北京の伝統菓子で、
満族や回族が宴席を設けて客人をもてなす時に出した
茶菜(cha1cai4)=お茶請けのひとつ。
回族は宗教的な理由で酒を飲まないため(そうじゃない人も多いけどね)、
酒の変わりに茶でもてなす習慣があったため、
茶菜はとても重要な位置を占めているのだそうだ。

ちなみに満族には宴席の食事の前にお茶請けとお茶を楽しむ習慣がある。
だから清朝宮廷料理を食べるとコースの最初にお菓子が出てくるんだね。

排叉児は本来は排杈児、または排插児と言うが、
レストランのメニューなどで見る時には排叉児と書いてあることが多い。

大修館の中日大辞典によると、
「小麦粉に食塩・ソーダを加えて水で堅くこね、
 短冊形に切り、さらにその中央を縦に切り開き、
 その切り目から短冊形の一端をひっぱり出しよじれた形にして
 油で揚げた塩味の食べ物」

「短冊形に切り、さらにその中央を縦に切り開き、
 その切り目から短冊形の一端をひっぱり出しよじれた形にして」
というのが分かりにくいが、
要はこんにゃくを煮る時によくやるねじりこんにゃくみたいにするってことだ。

さて、これだけだとただ揚げただけの排叉児。
これにショウガ入りの蜜をからめたものが姜汁排叉児だ。

南来順のもの(姜絲排叉)が有名で、
1997年に「北京名小吃」、「中華名小吃」に選ばれているそうだが、
私はまだ食べたことがない。

からめた蜜にはショウガの味がかなり強くきいているので、
好き嫌いが分かれるかもしれない。
生姜湯好きならたぶん大丈夫。

あとは、
排叉児がせっかくカリッとサクッと軽い歯ざわりに揚げあがっているのに、
ショウガの蜜をからめて
ぼってりうにゅうにゅとした重たい食感にしてしまうことにも賛否両論あると思う。
かじるとにじゅ〜っと甘い蜜が染み出してくるあたりも評価が分かれるかな?

私はショウガ味もいったん揚げたものに汁気をふくませてぼってり仕上げるのも
両方嫌いではないので、
このお菓子は悪くないと思った。

北京生活もだいぶ長くなったが、
実は私がこのお菓子を知ったのは割合最近のこと。
北京っぽいデザートというと豌豆黄か驢打滾、
もしくは芸豆糕か糖巻果くらいのイメージだけど、
実はいろいろあるんだなあ。
まだまだ開拓の余地がありそうだ。


▼これまでの「牛街洪記小吃店」関連記事
【牛街洪記小吃店】豌豆黄
【牛街洪記小吃店】豆麺糕(驢打滾)
【牛街洪記小吃店】回民菜


▼お店情報
牛街洪記小吃店(牛街新店)
宣武区牛街12号
010-6355-0735
P1280691.JPG
<アクセス>
地下鉄4号線「菜市口」駅D出口を出て、右安門内大街を西方向へ。
牛街の大通りにぶつかったら左折して南方向へ歩き、
郵便局を越えてちょっと行ったところにあります。
道の東側(左手)です。


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2011年07月29日

【牛街洪記小吃店】回民小吃

回族のおやつ
回民小吃
P12900137JPGP1290013.JPG
P1290015.JPGP1290019.JPG
【ところ:牛街/ねだん:記事参照】

この日頼んだ甘い小吃は全部で4つ。

豌豆黄(wan1dou4huang2):10元
エンドウマメ羊羹

P1290017.JPG

エンドウマメの風味爆発。
私が北京で一番おいしいと思う豌豆黄だ。
でもテークアウトのほうがおいしいかも。
気のせいか?

豆麺糕(駱打滾)(dou4mian4gao1(lv3da3gun3)):10元
わらび餅風のお菓子

P1290015.JPG

こちらはもち米の風味が香る。
でもやっぱりこれもテークアウトのほうがおいしかったような?
前回外売りの窓口で買った時は昼間だったからだろうか。
夜だと作ってから時間が空くので少し風味が落ちるのかもしれない。

糖巻果(tang2juan3gun3):28元
ヤマイモの大学芋風

P1290013.JPG

これも割と有名な回民小吃のひとつ。
大好きなゆでモツと羊しゃぶしゃぶの店、金生隆のものを
一度ご紹介したことがある。

▼前回ご紹介した「糖巻果」の記事
【爆肚馮 金生隆】糖巻果

粗く砕いたヤマイモと棗に、少し小麦粉を加えて混ぜて蒸す。
蒸しあがったものを小さく切り分けて油で揚げ、
桂花や砂糖を入れたタレとからめてゴマを散らせば出来上がり。

ふかしたヤマイモのほっくりしたおいしさとねっとり甘いナツメ、
からめたタレは甘いっちゃ甘いのだが、
桂花が入っているためかそんなに甘ったるい感じはしない。
白ゴマの風味もきいている。

ここまでの3つは割合ポピュラーで在燕日本人にもよく知られているが、
次のはたぶん知っている人が限られるのでは?
ということで、
もったいつけるようで何ですが次回単独でご紹介します。


▼これまでの「牛街洪記小吃店」関連記事
【牛街洪記小吃店】豌豆黄
【牛街洪記小吃店】豆麺糕(驢打滾)
【牛街洪記小吃店】回民菜


▼お店情報
牛街洪記小吃店(牛街新店)
宣武区牛街12号
010-6355-0735
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<アクセス>
地下鉄4号線「菜市口」駅D出口を出て、右安門内大街を西方向へ。
牛街の大通りにぶつかったら左折して南方向へ歩き、
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道の東側(左手)です。


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2011年06月27日

【奶酪魏】酪干

煎り甘チーズヨーグルト
酪干(lao4gan1)
P1280712.JPG
【ところ:牛街/ねだん:15元くらい?(忘れました・・・・・・)】

く、苦しい日本語名はともかく、
酪干は、奶酪(または)牛乳に砂糖、砂糖漬けキンモクセイなどを入れて
鍋であめ色になるくらいまで煎りつけたもの。
最後に落花生油をさっと一塗りしてあるそうだ。
奶酪魏のものには少しだけサンザシの甘煮が入っている。

旧ブログでも一度登場してます。
(上のリンク先が表示されない方はこちらのページを試してみてください)

冷蔵技術があまり進んでいなかった時代に、
余ってしまった奶酪をどうにか保存できないかと考えた結果
編み出されたのがこのお菓子。
これだと半月くらいはもつんだそうだ。

醤油っぽい風味があるのは焦げのせいだろうか。
甘いだけじゃなくてなんとなくしょっぱい感じ。
イメージ的にはチーズヨーグルト味の砂糖味噌(なんじゃそりゃ、ですが)。

これ、オススメしても人によって反応が分かれる。
説明と見た目だけで、ろくに味見もせず
「ごめん、無理」
と断わられてしまう場合と、
「何これ?イケル!」
と未知の味発見に目を輝かせる場合と。

この日の牛街食い倒れ隊の反応は後者。
「酒も飲めそうですね!」

はい、そうおっしゃると思ってました。


▼これまでの「奶酪魏」関連記事
【奶酪魏総店】宮廷奶酪
【奶酪魏】鴛鴦奶巻


▼お店情報
奶酪魏総店(本店)
宣武区広安門内大街202号(牛街北口)
010-6352-2402/5837-6788
nailaowei.jpg
<アクセス>
広安門内大街と牛街が交わる十字路の西南角。
大中電器を左手に見て西方向に歩き、
最初の路地を左(南方向)に入ったところにあります。

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2011年06月26日

【奶酪魏】鴛鴦奶巻

サンザシとゴマのひんやりチーズロール
鴛鴦奶巻(yuan1yang nai3juan3)
P1280713.JPG
【ところ:牛街/ねだん:40元?(変わってなければ)】

予定外のつまみ食いを終えて更なる腹ごなしに礼拝寺へ!
と思ったのだが、この時すでに12時近く。
「このまま羊蠍子、行っちゃいます?」
と提案してみるといともすんなりと採用され、
一行は礼拝寺の前を素通りして羊蠍子屋へ。

▼羊蠍子屋についてはこちらをどうぞ。
【老誠伊清真羊蝎子火鍋店】羊蝎子火鍋

頼んだものもほぼ変わらないので今回は写真だけドン。

P1280706.JPG

P1280707.JPG

P1280708.JPG

ここの麻豆腐ふわふわ。

P1280709.JPG

やっぱニラだべ!

P1280710.JPG

食った食ったー、ぷはー。
とお腹をさすりつつ、
「ちょうど午後の礼拝の時間ですよ!
 先にご飯食べてよかったですね!」
とかなんとか取ってつけたようなコメントとともに礼拝寺参詣。

ムスリムだと参詣無料。
信者以外は10元。
と思っていたが、10元は外人料金だったことがこの日判明。
入り口のおじちゃんに中国人と間違われて5元で入場できてしまったため。
ラッキー!
じゃなくて、二重価格制だったんか!!
怒。

寺つながりで法源寺(こちらは仏教寺院)までお参り。
寺の前で柳絮と楊絮の観察などしてにわか理科好きとなる。
飛んでる綿毛はおなじみだけど、
木についてる時にどうなってるかって意外とみんな知らないのだ。
(写真撮り忘れた)
という私もマジマジ見るのは初めてだったかも。

「さて、みなさんまだお腹空かないだろうなー、後どこ回ろっかなー。」
と思案してみるも、観光スポットちっくなところはみんな見てしまった。
「じゃあ、奶酪魏、行きますか?」
思い切って言ってみると、
私の横でお連れ嬢が激しくうなずいた。
「行きましょう!行きましょう!
 いつ行くのかと思ってたんですよー。」
村哥さん彼女のYさんもどうやらお連れ嬢と同意見の様子。
あ、お二人ともトガリでしたね。
失礼いたしました。

そんなこんなですでに腹ペコ(!)な二人と
いまだ腹いっぱい(?)な三人は
牛街で忘れてはならない名店、奶酪魏に向かったのだった。

奶酪魏と言えば宮廷奶酪が看板商品。
ヨーグルトともチーズともミルクプリンとも言えそうな微妙な位置づけのデザートなので、
いっそのこと全部入れてしまえということで
「ヨーグルトチーズミルクプリン」と呼ぶことに決定した。
これを何と表現したらいいかずっともやもやした気持ちだったが、
ごった煮的名称採用を決めてから心がすっきりした。

▼宮廷奶酪については過去記事をどうぞ。
【奶酪魏総店】宮廷奶酪

相変わらずうまい。
これはデザート嫌いの男性も酒飲みの男性(とは限らない)でもいける。

それにしても、
宮廷奶酪の真ん中に線を引いて
「あ、はみだすな!」だの
「ずるい!」だの
本気で言い合う夫婦はこの二人しかいないだろうな。
私の理想の夫婦像だ!

と、最近はすっかり前置きが長くなってしまったが、
今回のエントリーはこれ。
鴛鴦奶巻。

▼旧ブログでは一度登場済み。
【奶酪魏】鴛鴦奶巻
(上のリンク先が見られない方はこちらのページを試してみてください)

−−<以下、一部引用>−−

鴛鴦(yuan1yang)はオシドリのこと。
真っ赤っかな激辛スープと白湯(バイタン)の二色スープで食べる鍋料理が
鴛鴦火鍋(yuan1yang huo3guo1)と呼ばれるように、
二つの味がセットで楽しめる料理のことを言う。

鴛鴦奶巻のオシドリの正体は、サンザシとゴマの二つの餡だ。

P1280714.JPG

甘酸っぱいサンザシペーストと、こくのあるゴマの水飴寄せ。
どちらも甲乙つけがたいおいしさだ。

二種類の餡をくるりと巻いているのは
ホワイトチョコみたいなしっかりした質感のチーズ。
歯を当てるとほろほろっと崩れて、
舌の上で甘酸っぱいチーズの味わいが広がって、やがてすーっと溶けていく。
よく冷やしてあってひんやりしているところがまた面白い。

40元とお高くて一人ではなかなか頼めないのが玉に瑕だけど、
このひんやりこっくりチーズロールはクセになる味だ。
オススメ!


−−<引用終わり>−−

以前はこんな風にお皿に盛り付けられてきたのだが、

naijuanJPG.jpg

今はチープな容器でやってくるようになってしまって残念。
でも味は変わらずでほっと一安心。

「少し置いてから食べてください。」
という店員さんのアドバイス通り、
出てきたばっかりだとカチコチで食べにくい。
はやる気持ちを抑えてしばし待ち、
常温で少しチーズがやわらかくなったあたりが食べごろだ。
そしておもむろにガブッ
さて、問題はどちらの餡からガブリするかなのだー。


▼これまでの「奶酪魏」関連記事
【奶酪魏総店】宮廷奶酪


▼お店情報
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2011年06月23日

【牛街洪記小吃店】豆麺糕(驢打滾)

きな粉餅風のお菓子
豆麺糕(dou4mian4gao1)=驢打滾(lv2da3gun3)
P1280695.JPG
【ところ:牛街/ねだん:9元(500g)】

「続けて言って!」
とおばちゃんにせかされながら買ったもう一つのお菓子がこれ。
例によってビニール袋にそのままポトンで
豌豆黄にも増して「買った端から生ゴミ」感満点だが、
いやこれが滅法うまいのだ。

▼これまでの「牛街洪記小吃店」関連記事
【牛街洪記小吃店】豌豆黄

例によって店内で食べると多少はましな見てくれになる。

P1290015.JPG
(ましじゃないかも?)

やはり1元アップの10元。
今度はサンザシないぞ?

豆麺糕はもち米粉を蒸してお餅状にまとめ、
外側にきな粉をまぶし、内側には小豆餡を敷いて巻いたお菓子。
まるで驢馬(驢)が転げまわって(打滾)砂浴びした後のようなので
別名を驢打滾という。
豆麺糕よりもむしろこの驢打滾という愛称のほうが通りがいいかもしれない。

もともとは黄米(huang2mi3)=きびを使って作られていたが、
今はほとんど江米(jiang1mi3)=もち米で代用されているのだとか。

牛街洪記小吃店のものも、もち米版(たぶん)。
ちびっこくお上品な一口サイズのものも多い中で、
ここのは迫力のでか巻き!
トップ写真で手の上からはみ出してるのが分かるかな?

特筆すべきは、蒸したもち米のいい香り!
ビニール袋入りの豆麺糕に鼻をぴたりとつけてスーハー、
なんていう傍から見るとヤバイ行為に走ってしまいそうだ。

あんこは油入りでどっしり系だし、
ボリューム満点サイズで見ただけでお腹いっぱいになりそうなのに、
北京小吃の例にもれず甘さ控えめなので意外と量いけてしまう。
何より、もち米の風味がかぐわしくて、それに惹かれてバクバク。
やばい。
これも一人でひとかたまり、いってしまいそう・・・・・・

***

で、いってみました!
大人食い。
正確に言うとまだ食べてないので、大人買い?

P1290406.JPG
(手前が豆麺糕で、奥が豌豆黄)

さすがに豆麺糕はヘビーかと思ったので可愛らしく(でもないか)豌豆黄。
さあ、地元っ子を気取ってスムーズに注文よッ!

「豌豆黄、1斤!」
10元札出しておつりを1元受け取って、無事かたまりゲット。

P1290407.JPG
(本日の窓口担当はおばちゃんじゃなくておねえちゃんでした。
 右手前にあるのが大人買いした豌豆黄)

むふふふふ。

P1290454.JPG

で、ウチに帰って皿に盛ってみてしげしげ見つめて気がついた。

P1290455.JPG

あれ?
この間って、半斤だった?
そういえばどっしり重かったな、今日の豌豆黄。

いやー、1斤の豌豆黄って多いすね。

がんばって食べよう。
まずは明日の弁当に登場決定。


▼お店情報
牛街洪記小吃店(牛街新店)
宣武区牛街12号
010-6355-0735
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牛街の大通りにぶつかったら左折して南方向へ歩き、
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2011年06月22日

【牛街洪記小吃店】豌豆黄

エンドウマメ羊羹
豌豆黄(wan1dou4huang2)
P1280694.JPG
【ところ:牛街/ねだん:9元(500g)】

豌豆黄は以前一度ご紹介したことがある水羊羹風のエンドウマメのお菓子。
みずみずしくて、ほんのり豆の香りがする。

▼これまでの「豌豆黄」関連記事
【北容酒楼(農光里店)】宮廷点心双拼

私が北京で食べた豌豆黄の中で一番おいしいと思うのが
この牛街洪記小吃店のもの。

P1280691.JPG

ここのは豆の香りが格別に濃厚。
一口食べたとたんに口中にむふっと豆の香りが広がる。

しっかりめの質感に既視感(いや、既食感か)があって
もぐもぐしながら考えてたどり着いたのは・・・・・・
舟和の芋ようかん!
(よりはちょっとだけ水っぽいけど)

冒頭の写真は外売りの窓口で買ったので
ビニール袋入りのなんとも素朴というかしゃれっ気のかけらもないものだが、
店内で食べるとこうなる。

P1290017.JPG

値段もちょっと上がって10元。
サンザシ分かな?

ところで、この北京で一番おいしい豌豆黄(ayazi比)を
わが食友と一緒に食べる機会に恵まれた。

そうなのだ。
酒徒さんが「出張で」北京にいらしたのだ。
しかも(なぜか)家族帯同で。
わーい!
歓迎歓迎!熱烈歓迎!!

さらに、食べ歩きのためにまるまる一日予定を取ってくださったので、
張り切って「導“食”」(食べ歩きガイド)を務めさせてもらった。

集合は10時。
早めにスタートして
昼、夜の2食+つまみ食い&デザート+飲みのための時間を
十分確保しようと意気込んだのだ。

行き先は牛街。
北京時代になぜか北京小吃をあまり召し上がらなかったという
お連れ嬢のぜひ北京小吃を!とたっての希望もあり、
小吃ならばやはり牛街と狙いを定めたのだ。
お連れ嬢は羊蠍子も未体験とのことだったので、それならばなおさら。

まずはお腹にたまる系のデザートを食べて小腹を満たしてやり、
牛羊肉市場や礼拝寺などをまわって腹ごなし、
そして羊蠍子でがっつりお昼、という作戦だ。

酒徒さんのご友人でこてこて北京語の使い手、
村哥さんと彼女さんも合流することになり、牛街食べ歩き隊は総勢5人。
まずは牛街洪記小吃店へと向かい豌豆黄を食べないことには!

ところが、お店に入って席に座り、
「豌豆黄と豆麺糕をください」と注文すると、
「外で買って」とそっけなく言われてしまった。
いや、そんなはずはないんだけど・・・・・・
どうやらデザートだけの注文を嫌がられたようだ。

確かに5人で押しかけてデザート2品だけ注文もないだろう、
外売(wai4mai4)=テークアウトコーナーで買い食いもいいかも、と納得して、
(こういう時、私は結構素直に引き下がってしまう弱い子です)
大人しく店の外にある外売コーナーに並ぶ。

が、外売で食品を買うという行為は意外と難度が高い。
いくつかある商品のうち何をどれだけ買うのかをすばやく心に決め、
注文を告げ、商品を受け取り、金を払うという一連の動作を
列の流れや販売員のリズムを壊さずに行うことが求められる。(<のか?)

何をどのくらい買うか決めていないうちに自分の順番が来てもたもたしていると
「早く注文して!」
「あと何が欲しいの?」
「続けて言ってよ!」
と店員さんから苛立ち混じりの冷たい言葉を投げられ、
列の後ろにならんだ他の客からは舌打ちを喰らう。
初心者にはなかなかハードルが高いのである。

でも、流れを壊さずスムーズに注文して首尾よく欲しいものが手に入ると
その分自分がいかにもその土地でしっかり暮らしているような気がして
妙に満足感に浸れる。
(のは私だけ?)

というといかにも敷居が高そうだけれど、
北京小吃の店の外売窓口にはたいていこんな価格表があるので大丈夫。
これを見て注文までに何を食べるかをすばやく決めておけばいいのだ。

P1280692.JPG

いやいや、これだけいろいろ書いてあるからこそ、
目移りしてすばやく決めるなんて無理という話もあるが。

それはともかく、
おばちゃんに「続けて注文してよ!」なんて不機嫌な言葉を投げかけられつつ
手に入れたのが冒頭のビニール袋に包まれた豌豆黄だったというわけ。
(こう書くとまるで自分が並んでゲットしたかのようだけど、
 私は酒徒さんと一緒にあーだこーだ言いながら見てただけ。
 あ、いや、自分で注文するのもまた楽しいかと思って・・・・・・)

これを5人でちょっとずつ味見。
人数が多いとこういう時本当に便利だ。

「北京で一番おいしい」と太鼓判を押した手前、
みなさんがどういう反応か本当は心配だったのだが、
自分で一口食べてすぐ安心した。

ああ、やっぱりおいしい!
豆の香りが半端ない!
みずみずしくて、
甘さもいい感じに控えめでくどくない。

案の定、酒徒さんもお連れ嬢も笑顔で頷いている。
自分がおいしいと思っているものを
他の人にもおいしいと思ってもらえるのは嬉しいものだ。

とは言え、この豌豆黄に関しては5人で共有するよりも
一人で一かたまり食べてしまいたかったなあ。
今度買ってきて独り占めしよ。
その時はおばちゃんに怒られないように注文するのだー!


▼お店情報
牛街洪記小吃店(牛街新店)
宣武区牛街12号
010-6355-0735
P1280691.JPG
<アクセス>
地下鉄4号線「菜市口」駅D出口を出て、右安門内大街を西方向へ。
牛街の大通りにぶつかったら左折して南方向へ歩き、
郵便局を越えてちょっと行ったところにあります。
道の東側(左手)です。


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posted by ayazi at 00:13| Comment(5) | 北京小吃 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月26日

【北容酒楼(農光里店)】宮廷点心双拼

宮廷デザート2品盛り合わせ
宮廷点心双拼
P1280368.JPG
【ところ:勁松橋/ねだん:18元】

最後にデザートを。
代表的な宮廷デザート2品の盛り合わせだ。

とは言え、
宮廷では食事の最後ではなく最初に食べられていたみたい。
薬膳とか宮廷料理の店でコースを食べると甘いものが最初に出てくる。

▼こんな風に出ます。
【大明府四合院】薬膳
(この時は豌豆黄だけですが)

北容酒楼で盛り合わせになっていたのは芸豆巻と豌豆黄。
どちらももともとは民間で食べられていたが、
後に宮廷で供されるようになり西太后に愛されたというお菓子だ。

芸豆巻(yun2dou4juan3)
白いんげん豆の小豆餡ロール

P1280370.JPG

白いんげん豆を甘く煮てペースト状にし、
それを平たくのばした上に小豆餡をのせて巻いたもの。

ひんやりとした爽やかな舌触り。
口に入れるとしゅうっと溶けていく。
甘さはとても控えめで、品がいい。
(豚の鼻みたい。なんていう俗っぽい感想はひとまず置いておき)

豌豆黄(wan1dou4huang2)
エンドウマメ羊羹

P1280369.JPG

北京の伝統的なお菓子で一番好きなのがこの豌豆黄。
エンドウマメで作った羊羹だ。

もともとはナツメが入っていたそうだけれど、
私が食べたことのある豌豆黄はどれもナツメ抜きのものだ。

豌豆黄は春のお菓子。
古くは旧暦の三月三日に食べるとされていた。
毎年春になると北京の街には豌豆黄売りの声が響いたという。

こちらも甘さはとても控えめ。
水羊羹のようなみずみずしい質感で、
食べるとエンドウマメの風味がしてにっこりとなる。
豆好きにはたまらないお菓子だ。

粗豌豆黄と呼ばれる民間版と
細豌豆黄と呼ばれる宮廷版があり、
作る手順は宮廷版のほうがいろいろと手が込んでいるそうだ。

北容酒楼のものは「宮廷点心」と銘打ってはあるけれど、
宮廷版と呼ぶほどの繊細さは感じられないかも。
宮廷版を食べるには北海公園内の仿膳飯荘がいいらしいが、
ここは10年以上前に一度行ったきり。
豌豆黄、食べたっけ?
忘れてしまった。

芸豆巻も豌豆黄も
北京っぽい料理を出す店ならたいてい用意してあるお菓子。
割合日本人の口に合うさっぱりとした上品な味なので、
抵抗なく楽しめると思う。
「中華でデザートって言ってもゴマ団子くらいしか知らないし」
なんていう方はぜひ頼んでみてほしい。

***

余談だが、もう一品頼んだクルミのお菓子は今ひとつだった。

核桃酥(he2taosu1):18元
クルミ揚げパイ

P1280372.JPG

中にはゴマやナッツ。

P1280373.JPG

あれ?クルミも入ってた?
クルミを使ったお菓子というよりは、
クルミの形をしているということに重点があったらしい。
それに油っぽくて私は1/2個でもうギブアップ。

***

ということで、
長々と続いた北容酒楼シリーズはこれにて終了。
次回からは別のお店の紹介です。


▼これまでの「北容酒楼」関連記事
【北容酒楼】北方家常菜
【北容酒楼(農光里店)】羊油炒麻豆腐
【北容酒楼(農光里店)】芥末墩
【北容酒楼(農光里店)】塩水鴨肝
【北容酒楼(農光里店)】醋溜土豆絲
【北容酒楼(農光里店)】素焼茄子
【北容酒楼(農光里店)】香椿苗拌鴨珍
【北容酒楼(農光里店)】炸灌腸
【北容酒楼(農光里店)】巧拌穿心蓮
【北容酒楼(農光里店)】干[火扁]四季豆
【北容酒楼(農光里店)】炒肝尖
【北容酒楼(農光里店)】干焼黄魚
【北容酒楼(農光里店)】酸辣土豆絲
【北容酒楼(農光里店)】老北京糊餅
【北容酒楼(農光里店)】炸小饅頭


▼お店情報
北容酒楼(農光里店)
朝陽区農光東里34号
010-6734-7118/6734-7145-8028
P1280264.JPG
<アクセス>
東三環路を勁松橋で東方向に曲がり、二つめの交差点の南東角にあります。
マクドナルドの左隣。
田源鶏のはす向かいです。

*すぐ近くにもう1つ支店があります(メニューは基本同じ)。
北容酒楼(勁松路店)
朝陽勁松路1号
010-6774-1776
P1270631.JPG
<アクセス>
地下鉄10号線「勁松」駅から勁松路を西へ。
勁松中街を越えてさらにしばらく行くと右手(道の北側)にあります。
でっかいサウナ(↓)の隣です。
P1270632.JPG


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2011年05月24日

【北容酒楼(農光里店)】老北京糊餅

中華風ニラ玉ピザ
老北京糊餅(lao3 Bei3jing1 hu1bing3)
P1280367.JPG
【ところ:勁松橋/ねだん:12元】
(これ、本当は8枚切り。
 この日は12人いたので「12枚に切って」とお願いしたら、細〜く切ってくれた。
 謝謝!)

トウモロコシの粉を練った「生地」に
刻んだニラ、炒めた卵、蝦皮を広げて蒸し焼きにしたもの。

糊餅はhu1bing3と読む。
糊の字はいわゆる多音字で、声調によって意味が違う。

「hu1:のり状のものを塗りつける、塗りこめる」、
「hu2:のりをつける、のりで張る」、
「hu4:かゆ状の食べ物」

ふうむ。
じゃあ、糊餅をhu1bing3と読むからには、
ニラ玉を生地の上に塗りこめるようにして広げるからだろうか、
とずっと思っていたが、
どうやらそういうわけではなく
もともとの名前が烀餅(hu1bing3)だったためなんだそうだ。

うーん、でも「烀(hu1)」は
「半ば蒸すようにして煮る、ふかす」という意味だなあ。
糊餅は焼く時に蓋をして蒸し焼きにするからかな?
でも水入れないしなあ。

てなことはさておき、その糊餅の「生地」は結構固くて、
かじるとカリン、ゴリンとしっかりした歯ごたえがする。
これがいい。
小麦粉で作った生地のなめらかさはないが、
雑穀らしいザラザラとした無骨な感じの食感がかえって好もしい。
焦げたところの香ばしさもまたいい。

その上に広げてある具はニラ、卵、蝦皮が代表的。
生地の上にのせて蓋をして蒸し焼きにするので、
生のニラのむんむんとした青っぽさを残したままで、
なおかつほんのり甘い。

卵は溶き卵の状態でニラと混ぜるレシピもあるようだけど、
あらかじめスクランブルエッグにしてあるタイプのほうがよく見かける。
炒めたほうが香ばしくて好き。
それに何より彩りがきれいだ。
蝦皮はお店によっては塩辛くて閉口するけれど、
ここのはとてもいい塩梅だ。

トウモロコシの生地は薄手でカリッと仕上がっていて、軽い食感。
それほどお腹にこたえないので、
もうお腹いっぱい!
と思っても一切れくらいはサクサクカリッといけちゃいそうだ。


▼これまでの「北容酒楼」関連記事
【北容酒楼】北方家常菜
【北容酒楼(農光里店)】羊油炒麻豆腐
【北容酒楼(農光里店)】芥末墩
【北容酒楼(農光里店)】塩水鴨肝
【北容酒楼(農光里店)】醋溜土豆絲
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【北容酒楼(農光里店)】香椿苗拌鴨珍
【北容酒楼(農光里店)】炸灌腸
【北容酒楼(農光里店)】巧拌穿心蓮
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【北容酒楼(農光里店)】炒肝尖
【北容酒楼(農光里店)】干焼黄魚
【北容酒楼(農光里店)】酸辣土豆絲


▼お店情報
北容酒楼(農光里店)
朝陽区農光東里34号
010-6734-7118/6734-7145-8028
P1280264.JPG
<アクセス>
東三環路を勁松橋で東方向に曲がり、二つめの交差点の南東角にあります。
マクドナルドの左隣。
田源鶏のはす向かいです。

*すぐ近くにもう1つ支店があります(メニューは基本同じ)。
北容酒楼(勁松路店)
朝陽勁松路1号
010-6774-1776
P1270631.JPG
<アクセス>
地下鉄10号線「勁松」駅から勁松路を西へ。
勁松中街を越えてさらにしばらく行くと右手(道の北側)にあります。
でっかいサウナ(↓)の隣です。
P1270632.JPG


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posted by ayazi at 13:59| Comment(2) | 北京小吃 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月13日

【北容酒楼(農光里店)】炸灌腸

澱粉チップスのガリッと揚げ
炸灌腸(zha2 guan4chang2)
P1280347.JPG
【ところ:勁松橋/ねだん:12元】

今まで
「腸詰もどきチップス」、
「でんぷんの腸詰もどきの薄切り揚げ」
「澱粉チップスのガリッと揚げ」など、
その時々でいろんな名前で紹介してきた炸灌腸。
今回は「澱粉チップスのガリッと揚げ」を採用。
(前にどう訳したか忘れてそのたびに考えてたらこうなっちゃった。
 ちゃんと覚えとけよ、という話ですね。すみません)

サツマイモなどの澱粉に紅曲(hong2qu1)という麹を加えて練り、
それを腸詰めのような形にして蒸した後、
薄くスライスして油で揚げたスナックだ。
つぶしたニンニクと塩水のタレをつけて食べる。

炸灌腸については、
今はなき『CHAMORE』で連載させていただいていた
「満福ぐるめ手帖」で書いたことがあるので、
それを一部引用しよう。

ガリゴリッとした無骨な歯ごたえと、
中身にかすかに残る
お餅のようなねっちりとした食感の組み合わせの妙。

灌腸自体に特別味はないのだが、はまると妙にクセになる。
ニンニクたっぷりのタレがまた後を引く味で、
食べ始めると止まらない。
北京小吃の例にもれず相当地味ななりをしているが、
なかなかどうして侮れない一品なのである。

灌腸とは、腸に「灌(guan4)」、
つまり何かを「注ぎ入れる、詰め込む」こと。
その名の示す通り、灌腸はもともとは腸詰だった。

初めのうち灌腸は豚の腸に挽肉や澱粉、香料を詰めたもので、
煮たり焼いたりして食べられていた。
もともとは庶民の食べ物だったが、
後に西太后の口に入り絶賛されたことがきっかけで、
宮廷への献上品になってしまう。

そこで、庶民には手の届かなくなってしまった
もともとの灌腸のかわりに編み出されたのが、
澱粉と麹を練り腸詰の形に似せた灌腸もどきである。

この灌腸もどきは、
本来の灌腸に対して小灌腸と呼ばれた。
小灌腸は
ニンニクのタレをかけ爪楊枝を刺して食べるスタイルで大人気となり、
庶民の間に定着した。
今でも北京小吃として食べられている灌腸は、
後になってから考案された小灌腸、
つまり灌腸もどきのほうだ。
(以上、『CHAMORE』2010年11月号より)


*ちなみに、『CHAMORE』で書かせていただいていた「満福ぐるめ手帖」は
 5月に新創刊された『City Bros』誌で
 「満福グルメ手帖」(超マイナーチェンジ・・・笑)として連載再開。
 なるべくベタなローカル中華料理を選んでご紹介しています。

北容酒楼の炸灌腸はすごくもちもち感があって、うまい!
もちろんガリッと感もあってべちゃべちゃしていない。
今まで食べた炸灌腸の中でもかなり上位に入る出来じゃないだろうか。
オススメ!


▼これまでの「北容酒楼」関連記事
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【北容酒楼(農光里店)】醋溜土豆絲
【北容酒楼(農光里店)】素焼茄子
【北容酒楼(農光里店)】香椿苗拌鴨珍


▼お店情報
北容酒楼(農光里店)
朝陽区農光東里34号
010-6734-7118/6734-7145-8028
P1280264.JPG
<アクセス>
東三環路を勁松橋で東方向に曲がり、二つめの交差点の南東角にあります。
マクドナルドの左隣。
田源鶏のはす向かいです。

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朝陽勁松路1号
010-6774-1776
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