2013年04月12日

【商宇徽菜館】徽州毛豆腐

安徽風発酵豆腐の揚げ炒め
徽州毛豆腐(hui1zhou1 mao2dou4fu)
P1080817.JPG
【ところ:朝陽門/ねだん:32元】

臭桂魚や胡適一品鍋に比べるとかなり地味だけど、
(いや、この二品も十分地味だが)
さらに土臭〜くて地味〜な名物安徽料理がこれ。

毛豆腐。
読んで字の如し。
毛の生えた豆腐である。
どうして毛が生えているかというと、カビが生えているんである。
つまり毛豆腐は、カビ豆腐。
中国語でも別名を「霉豆腐」という。

豆腐を切って陰干しし、
表面に毛が生える(つまりカビが生える)まで発酵させたもの。
油でで両面を焼いてタレをからめ、
唐辛子ソースをつけてそのまま食べたり、
紅焼(醤油煮)、揚げる、炙る、蒸す、などの調理をして食べたりする。

以前安徽省の九華山に行った際には、
一度揚げたものを唐辛子をきかせたピリ辛ダレで炒め煮してあった。

P1270988.JPG
(これが九華山で食べた毛豆腐)

商宇徽菜館の徽州毛豆腐もちょっぴり辛口。
でも甘みも強くて、いわば宮保鶏丁の味に近い感じに仕上げてあった。

P1080818.JPG

どちらかというとクシュッとした食感。
食べると「ショガショガ」と音がする感じだ。
すごく水分の飛んだ厚めの油揚げ?

発酵により豆腐の旨味が増す、ということなのだが、
臭豆腐のようなねっとりとしたコクのある旨味は感じない。
強いて言えば、かすかに納豆のような風味がないでもないかな?
ちなみに臭豆腐のような強烈なアンモニア臭もない。

正直なところ拍子抜けはしたけれど、
食べてみるとこれが意外にいける。
揚げ毛豆腐の外側は香ばしく、中身は「ショガショガ」、
そこに甘辛ダレがしっかりからんでとろりん。
この組み合わせ、後を引く!

***

ところで、この毛豆腐にもある歴史的人物にまつわる言い伝えがある。
舞台は清代よりさらに時代を遡った明代。
主人公は明の太祖、朱元璋だ。

言い伝えによると、
家族と死に別れた幼い朱元璋は一時期ある金持ちの家で下働きをしていた。
昼間は牛を放牧し、
夜は作男たちと一緒に豆腐を作る生活をしていたが、
後に主人から暇を出され、路上で乞食をするようになる。
いつもお腹を空かせている朱元璋に同情した作男たちは、
毎日屋敷からご飯とおかず、それに豆腐を持ち出しては
草むらに隠しておいてやり、
朱元璋はそれをこっそり食べて飢えをしのいだ。

さて、そんなある日のこと。
よその土地に乞食に出かけて数日ぶりに帰ってきた朱元璋が、
作男たちが草むらに隠しておいてくれた豆腐を見てみると、
カビが生えて白い毛が生えたようになっている。
しかし、空腹に耐え切れなかった朱元璋はこれを焼いて食べてみた。
するとなんと、思いもがけずうまいではないか!

そして時が経ち、
元に反旗を翻した決起軍の統率者となり
十万の大軍を率いて徽州を通りかかった際、
朱元璋は現地の豆腐を使って毛豆腐を作らせ兵隊たちをねぎらった。
その後、油煎毛豆腐は徽州に広まり、
徽州伝統の味となったのだった。

……って、ホントかいな!?

前回に引き続き、
思わず口と眉に指を持っていってしまいそうになる
安徽名物料理のお話でしたとさ。


▼これまでの「商宇徽菜館」関連記事
【商宇徽菜館】黄山臭桂魚
【商宇徽菜館】安徽菜
【商宇徽菜館】胡適一品鍋


◆お店情報
商宇徽菜館
東城区朝陽門外潘家坡胡同5号
010-6551-1598/6552-2480
P1050723.JPG
<アクセス>
地下鉄2号線「朝陽門」駅のA出口を出て、朝陽門外大街を東へ。
最初の角(小肥羊のある角)を左折して吉市口路を北上し、
1つ目の信号を越えて3本目、美恵大廈のすぐ南側にある胡同(潘家坡胡同)を右折。
P1050720.JPGP1050721.JPG
しばらく行くと左手(道の北側)に入り口が見えてきます。
(入り口には「徽菜館」とだけ看板が出ています)


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