2011年06月01日

【潤田農園】[シ刷]有機蔬菜

有機野菜のしゃぶしゃぶ
[シ刷]有機蔬菜(shuan4 you3ji1 shu1cai4)
P1290140.JPG
【ところ:昌平区小湯山/ねだん:50元】

食べるのが半ば仕事みたいなものなのだが、
「ホントに食ってるばかりじゃいかんだろう」
と野菜生産現場を見に行くことにした。
最近、立て続けに生粋の北京っ子が書いた北京の食文化本を読んで、
本当のグルメは「会買、会做、会吃」だという言葉に触発されたため。
何がおいしいか、どう食べるとおいしいかを知っているだけじゃなくて、
素材選びと料理もできないといけないそうだ。
あはー。

▼読んだのはこの2冊
・『京味児』(崔岱遠著、三聯書店)
・『吃主児』(王敦煌著、三聯書店)

面白いです。
「そうそう、これおいしいのよねー」とにまにまし、
「この料理って、そもそもはこういうものなんだー」と目を見開く。
読んでいてホントに幸せな気分になる。
読みふけるあまりバスを乗り過ごしそうになること多数、
本当に地下鉄を乗り過ごしたこと1回。

どちらも今まさに姿を消しつつある北京ならではの伝統の食文化を
北京の歴史、民俗、文学に対する深い理解をベースに
洒脱で軽妙な文章で綴っている。
ウェットになりすぎないくらいに程よく抑制のきいたノスタルジーに
心ゆすぶられ、
鼻につかない程度に、でもしっかりと底流に流れる
「会買、会做、会吃」の三拍子揃った本当の美食家としての矜持に、
読みながら襟を正すことしばしば。

それにしても、
昔からの北京の味が今はかなり失われてしまったことに改めて驚く。
私が最初に北京を訪れたのは1988年。
北京で暮らし始めたのは1997年。
「昔ながらの北京の尻尾くらいは感じられたかも」
なんて自分では思っていたけど、
まったくもって遅かったのかもしれないなあ。
嗚呼。

・・・・・・閑話休題。

とにかく、
新鮮でおいしい野菜がどんなものかを知らないといけない
と思い始めていたところに、
折り良く有機農園見学ツアーの話を教えていただいた。

このツアー、
北京でファーマーズマーケットを主催しているアーティストのUさん、
北京の環境ボランティア団体BEV-NET(北京環境ボランティアネットワーク)のBさん、
そして食生活へのアドバイスや食育活動もされているロイヤルクイーンのIさんが
共同で主催したもの。

行き先は北京市昌平区にある「潤田農法」の農園。
日本のジャパンバイオファームの小祝農法を利用した有機農場なんだそうだ。

▼小祝農法についてはこちらから
ジャパンバイオファームHP
 
生ごみなどを再利用した堆肥作りから取り組んでいて、
循環型農場を目指しているという。

最初の2年間は土作りに専念し、
3年目の今年から野菜栽培を開始。
5月1日から宅配サービスも始まっているという。

この潤田農園でいただいたのが冒頭の野菜しゃぶしゃぶだ。
使われているのはもちろんこの農園で収穫された野菜。

P1290118.JPG

どれも元気で、はちきれんばかりに生命力にあふれている。

P1290120.JPG

(左上から時計回りに)
生菜(sheng1cai4):レタス(本当は別の名前があるんだろうけど、とりあえず)
油菜(you2cai4):チンゲンサイ
(農園製の糠漬け)
小白菜(xiao3baicai4):小白菜(結球しない白菜です)

P1290121.JPG

白菜(bai2cai4):白菜
小西紅柿(xiao3xi1hong2shi4):ミニトマト
尖椒(jian1jiao1):尖椒
(ピーマンと唐辛子を足して割ったような野菜。ジャンボししとう?)
青椒(qing1jiao1):ピーマン
西紅柿(xi1hong2shi4):トマト

油麦菜(you2mai4cai4):油麦菜
P1290122.JPG

日本では「ゆーまいさい」とかいう名前が普及中?

小白菜を若いうちに摘んだもの
P1290138.JPG

圓白菜(yuan2cai2cai4):キャベツ
P1290139.JPG

ゴマダレには香菜もたっぷり入れて。

P1290132.JPG

香菜ももちろん農園のもの。
香りが濃い!!

P1290128.JPG

鍋底はとてもシンプル。
葱、生姜、クコのみだけ。

だから最初にお肉系を入れて出汁を取る。

P1290125.JPG

出汁要員は羊肉。

P1290129.JPG

羊肉の苦手な人のためには
午餐肉(wu3can1rou4)=ランチョンミートが用意されていた。

でも、せっかくの有機野菜しゃぶなのに
ランチョンミートというのは少し悲しかったかも。
羊肉だと野菜だけをひたすら食べるにはにおいがきつかったので、
牛肉とか鶏肉のほうがよかったかもしれない。
(これは贅沢な注文だけど)

とにかくメインは野菜!
お肉はちょろちょろと入れる程度で、野菜をがっつりいただく。

P1290130.JPG

カボチャも

P1290135.JPG

トマトも

P1290137.JPG

ミニトマトも

P1290124.JPG

ぜーんぶ鍋に入れちゃった!

P1290140.JPG

トマトはもちろん生でもたくさんいただいた。
トマトが苦手な人は嫌いだけど好きな人にはたまらない
むんと立ち上る青臭い匂いがして、
「これこれ!これがトマトの匂いなんだよぉぅ」
と感涙。
甘いけどちゃんと酸味もあって、
お皿に残ったおつゆまで飲んでしまいたくなるようなトマト。
君だよ、君。
君に会いたかったんだよ。
久しぶりだね。
しみじみ。

さてこれを鍋に入れると、
よりいっそう甘みと酸味が際立って実によい。
このぎゅっと凝縮される感じがとても好きだ。

そして特筆すべきはカボチャ。
ホクッとシャクッの間のようななんとも言えない触感で、
忘れがたいおいしさだった。

占めは乾麺。

P1290136.JPG

野菜しゃぶしゃぶもおいしかったのだが、
やはり有機野菜のおいしさを存分に味わうなら生だろう。

この日一番人気のピーマン。

P1290133.JPG

おおぶりで、ふっくら肉厚。
そしてみずみずしい!

そのまま食べても十分においしいのだが、
これに辛い味噌をつけて食べるみそピー(マン)がまた最高!

P1290134.JPG

バリバリといくらでも食べられる。

漠然と有機野菜のほうが健康上いいだろうとは思っていたけれど、
今回身をもって感じたのが、
そんなことを頭でいろいろ考えるまでもなく、
有機野菜のほうが断然おいしい!
ということ。

有意義な体験というよりは、
(文字通りの意味で)おいしい体験になった。


*潤田農園での野菜作りの様子については、
 次回改めてじっくりご紹介します。
 ついでに野菜の中国語名やその野菜を使った中華料理についても
 書けるといいな・・・・・・(余力があれば)


▼お店情報
潤田農園
北京市昌平区小湯山鎮西官庄村北
13810203516(賽音(サイイン)さん:日本語可)
010-8559-2109
<アクセス>
京承高速の白馬路(10号)出口から白馬路を西へ。
特殊警察学院を過ぎたらすぐ右折し、道なりに。
黄色く塗られた壁の間をくねくねと進み、
君知雨生態園の看板で左折。
君知雨生態園を通り過ぎたところにあるのが潤田農園です。

<地図>
runtian_map.JPG
(クリックすると拡大します)


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「食」の中国語
shokunochugokugo.JPG
出版社:東洋書店
価格:1800円(+税)

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posted by ayazi at 00:00| Comment(4) | 火鍋(鍋料理) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
野菜、元気で、香りも良くて、美味しかったですね!

冒頭で紹介されている本、面白そう!
私も本屋で探してみます♪
Posted by ともこ at 2011年06月02日 01:23
古い食文化はどんどん無くなって行くのでしょうね。でも一時廃れていた習慣が見直されるて復活ということもあるかもしれません。

ayaziさんの記事で現存が確認できた炸醤麺の茹で汁を飲むという習慣は、僕が炸醤麺のHPをはじめた1997年頃、北京に住んでる人(当時はネットでやり取りできるのは日本人だけでしたが)にたずねても、そんなのは知らないという答えばかりでした。でもここ数年は色々な人の記事で体験談を良く見かけます。
Posted by ジミー荒川 at 2011年06月02日 22:29
>ともこさんへ

思ったよりもずっと楽しかったですね!
また行きたいです。

ご紹介した本はどちらも三聯書店に行けば手に入ります。
写真やイラスト入りの見て楽しいタイプの本ではないですが、じっくり読むと楽しい本ですよ。
Posted by ayazi at 2011年06月03日 10:47
>ジミー荒川さんへ

昔ながらの食材自体が手に入らなくなり、製法技術が失われ・・・・・・今となっては老北京の記憶の中にしかない物がたくさんあるかと思うと、残念でなりません。

麺湯の習慣は、私が改めて気にするようになったのはブログを書き始めてからですが、おそらくずっと続いてきたものだと思います。
97年当時もあったのでは?
単に日本人が気を留めていなかったか、もしくはほかの店ではやっていなかったか。
今度海碗居に行ったら聞いてみます。
Posted by ayazi at 2011年06月03日 11:02
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