羊肉宴(yang2rou4yan4)
【ところ:鼓楼大街/ねだん:?元】
さて、この日爆肚馮 金生隆にやってきたのは、
広州から出張でいらした酒徒さんと久しぶりの再会のため。
酒徒さんのご友人の村哥さん、
さらに村哥さんのご友人のYさんともご対面。
モツモツ隊員の酒徒さんとの会食となれば、
それはもうやはり、ここしかないでしょう!
ただし、一つだけ懸念があった。
以前この店に来た時に、
お目当ての肚仁が品切れだったことがあったのだ。
待ち合わせした地下鉄の鼓楼大街駅からお店に向かう途中、
「今日は早い時間だから大丈夫だと思いますけど、
前回来た時に7時すぎで肚仁がなくなってたんですよ」
と言うと、酒徒さんが固まった。
「ええっ!それを食べに来たのに!」
そ、そう言われるとだんだん不安になる。
で、お店に着くや否や、速攻で質問。
「肚仁、まだありますか?」
「ありますよ!」
ほっ。
ひとまず気持ちが落ち着いたところで、
じっくりメニューを見つめて注文開始。
まずは爆肚から。
「ここはやっぱり肚仁ですよね。」
言わずもがな。
力強く頷く酒徒さん。
一方の村哥さんの顔には「?」が浮かぶ。
「肚仁ってどこなんですか?」
村哥さんの問いに、待ってました!とばかりに即答する私。
「ミノの周りの帯みたいなスジのところです。
このスジの皮をむいてないのが肚領で、
皮をむいたものが肚仁ってことみたいですよ。
ほら、仁の字もついてるし。」
このお店の素晴らしく詳細な解説写真により、
羊の胃袋にはかなり詳しくなったのだ!
▼胃袋についての詳細な説明はこちらのページでどうぞ。
「なるほど。解明されてきましたね。」
酒徒さんが頷き、さらにモツ話は続く。
「この間、[草冠+磨]俣ェってのを食べたんですけど、
それもおいしかったですよ。」
「あ、ギアラですか?」
「いや、ギアラの先っちょ」
いや、なんか、すごい会話だなあ。
こうして改めて文字にしてみるとなおさらマニアック。
「羊散丹(羊のセンマイ)も行きますか?」
「あ、でも牛のも食べたい」
「じゃあ両方頼んで、羊と牛とでセンマイの食べ比べをしましょう!」
とまあ、こういう訳で、
お目当ての絶品肚仁を賞味すると同時に
羊と牛のセンマイ食べ比べもすることと相成った。
が、本題のモツの食べ比べの前にまずはタレでひと盛り上がり。
「確かに一口目からおいしいですね。」
「ほかのところはしょっぱいけど、これはそんなことないなあ。」
「何が入っているのかなあ。酢が入ってるよね、これ。」
このタレをとりわけ気に入っていたのが村哥さん。
最後までひたすらひたすら絶賛していらした。
後で気づいたのだけれど、
このお店、このタレで特許を取っているらしい。
さて、まずは最大のお目当てである水爆肚仁からご紹介。
この日の肚仁はことのほか素晴らしく、
ムニムニとシャキシャキが同居する不思議な食感が
いつもにも増して冴え渡っていた。
「これ、ちょっと火の通ったホタテみたいな感じがしません?」
「貝柱ってことですよね。なんとなく分かるような気がします。」
突拍子もない例えを繰り出した私を
温かく冷静にいなしてくれてありがとう、酒徒さん。
さて、お次はいよいよセンマイの食べ比べである。
まずは羊散丹、羊のセンマイ。
「まったく臭みがないですね。」
じっくりと味わった後で酒徒さんが言う。
そうなのだ、ここのはホント、臭くないのだ。
「爆肚張のも臭みは少ないですけど、やっぱりちょっとあるんですよね。
それに比べるとここのはホントに臭みがない!」
うれしくなってまくしたてると、村哥さんが一言。
「でも最後に羊の風味があがってきますよ。」
うん、そうそう!
ないのは臭みだけで、風味はしっかり感じられるのだ。
・・・いいなあ。
食いしん坊さんとじっくり食事をすると、
食べ物一つ一つをしみじみと味わって、
しかもお互いに自分の感想を言い合うことで
その食べ物に対する描写がさらに磨かれていくように思う。
そして牛百葉、牛のセンマイ。
弾けるようなむっちりとしたお姿だ。
「これはっ!ぶりんぶりんですね。分厚い!」
「色的にはちょっと赤みがかかってますね。」
さっそく口に入れて噛んでみると・・・
ギュッ、ギュッ。
ギュイン、ギュイン。
ガキュッ、ガキュッ。
「噛むと、口の中で降ったばかりのパウダースノーを踏みしめた時の音がする。」
心に浮かんだイメージをそのまま口にすると、
「うーん!食べたことのない人にはさっぱり分からないだろうけど、
その例えはぴったりですね!」
酒徒さんからお褒めをいただき、ご満悦。
それを聞いていた村哥さんがまた一言。
「僕はこの牛のセンマイのほうが好きだなあ。」
なるほどー、十人十色、人の好みはいろいろですなあ。
ここで、センマイを女性に例えた会話でひとしきり盛り上がった。
酒徒さんのブログによると、私は
「うん、牛はなんかこう、
惜しげもなく身体をさらしている女って感じがしますね。」
なんていう大胆発言をしていた模様。
しかしその酒徒さんも負けてはいない。
「ああ、言うならマリリンモンローみたいな肉感的なタイプですね。
分かる気がします。
でも、羊にも捨てがたいものがありますよ。
つつましやかさというか。」
「そうそう、日本女性のようなね。」
どんな会話だ・・・
好みの女性、もといモツ談義に花を咲かせていると、
村哥さんが酒徒さんに結局どちらが好みなのかを聞いてきた。
真剣に考える酒徒さん。
しばし沈黙した後、
「いや、僕は・・・決められない。」
そして次に飛び出した言葉が、
「一夫多妻制で行かせてもらいます!」
グラマラスで豊満な牛のセンマイと
小柄で控えめな羊のセンマイ。
どちらの良さも捨てがたくて一つに決めかねるからモツモツ一夫多妻制。
こりゃまた至福。
そんなこんなで大いに盛り上がっているところへ、
日本語も出来るイケメン(若干極道入る)四代目が
湯気の上がるしゃぶしゃぶ鍋を持ってやってきて、
低音の美声で恭しく一言。
「鍋が参ります。」
渋。
ヨッ!四代目ッ!!
羊肉しゃぶしゃぶでも、
酒徒さんにぜひ味わってもらいたいお肉があった。
やわらかい肉質で大人気の黄瓜条(内もも肉)だ。
ところが、これが痛恨の品切れ。
うー、肚仁があったと思って安心していたら、
まさか黄瓜条が売り切れとは・・・
無念。
かわりに同じもも肉でも外側の部位にあたる一頭沈を頼む。
やわらかくて美味ながら、やはり黄瓜条に軍配。
この日の食卓は、
爆肚、羊肉しゃぶしゃぶ、それにお肉系の前菜も含めて
やけに肉肉しい「攻め」ばかりの食卓になってしまったけれど、
どの料理もどうしても酒徒さんに食べていただきたかったものばかり。
(幸せな絵だなあ・・・しみじみ)
いかにも白酒の合いそうなものばかりが揃ったので、
当然のごとく白酒を大瓶で頼んで気持ちよく干した。
(ほとんど酒徒さんと村哥さんが飲んだんだけど)
(白酒のチェイサーにはジャスミン茶がいいらしいと聞いて、さっそく試してみた。
確かに悪酔いしなかったような?)
二次会はayaziの「根城」に流れて2時過ぎまで芋焼酎。
いい店で、いい人と、いい肴でいい酒を。
なんとも幸せな夜だった。
▼酒徒さんのブログはこちらから。
・北京3 - モツ、もとい、センマイ一夫多妻制!
・北京4 - 最高の環境で喰らう絶品羊肉しゃぶしゃぶ!
*酒徒さんの再現力に脱帽!
会話の端々まで、よくこんなに覚えてるなあ!
それに比べて私の大ざっぱなこと・・・
▼過去の「爆肚馮 金生隆」関連記事
・【爆肚馮 金生隆】爆肚
・【爆肚馮 金生隆】[シ刷]羊肉
・【爆肚馮 金生隆】糖蒜
・【爆肚馮 金生隆】麻豆腐
・【爆肚馮 金生隆】酸梅湯
・【爆肚馮 金生隆】炸咯吱
・【爆肚馮 金生隆】炸松肉
・【爆肚馮 金生隆】醤羊肉
▼お店情報
爆肚馮 金生隆
西城区安徳路六鋪[火亢]一巷餐飲街
010-6527-9051
<アクセス>
地下鉄二号線の「鼓楼大街」で下車し、北へ向かいます。
安徳路にぶつかったら左折し、
一本目の路地(「六鋪[火亢]一巷美食街」という看板がある角)を右に曲がると、
右手にあります。
(この看板のところで右折!)
■ayaziのブログ■
北京。おいしい生活。
*現在、中国からはアクセスできません。
■ayaziの本■
「食」の中国語
出版社:東洋書店
価格:1800円(+税)
「食」にまつわる中国語に絞った料理限定の語学書。
レストランでの「食べる」シーン、「作る」ためのお買い物シーン別の会話集です。
代表的な料理の「レシピ」も付いてます。
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・東洋書店
北京で「満福」 普通がおいしい。本場の中華!
出版社:東洋書店
価格:1100円(+税)
私の「北京で満腹」、もとい、「北京で満福」な日々から生まれた
北京のおいしい食べ物と食文化を綴った本です。
超カンタン「食べる」中国語講座と、
ayaziオススメの「普通がおいしい」レストランのリスト付。
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【関連する記事】



写真を見るだけで、幸せな気持ちになれます。
次回こそ黄瓜条を食べたいです!
ほんと、肉肉しい食卓で、しかもほぼ完食。
よく食べましたねー。
私も書いてるだけでまた幸せな気分に浸りました。
黄瓜条、次はぜひ!
やはりこちらにはこれ系のご飯はないようです。
最近の記事、行ったことのあるところがぽろぽろ出現してるので、自分の脳内で再現してます。
まさにテレビをみながら白米を食べて満足するかんじです。
早く中国戻りたいです。
そちらの中華は広東とか福建ルーツのものが多いようですね。
北京の人はあんまり外に出ないのかな。
それとも出ても飲食はやらないんでしょうか?
唸ってばかりいないで、脳内補完の日々の終焉と早期復帰を願っております。
このお店は本当にいいですね。
つい先日も中国人の友人を連れて行ったら代絶賛でした。
四代目は歌舞伎町で働いていらっしゃったのですね。
このお店は本当にいいですね。
つい先日も中国人の友人を連れて行ったら大絶賛でした。
四代目は歌舞伎町で働いていらっしゃったのですね。