北京・私家小菜館(bei3jing1 si1jia1 xiao3cai4guan3)
【ところ:燕莎橋/ねだん:記事参照】
最近あちらこちらで見かける印巷小館。
好運街にも支店が出来たので(といってもだいぶ前だけど)
一度足を運ぼうと思いつつ、
なんとなく中国版ファミレスみたいな雰囲気が漂ってきて気が進まずにいた。
まずお店を出してそこが評判になって人気が出て、
そしてようやく支店を出すという展開ではなくて、
最初から複数店舗展開を狙った店作りをしているということは、
つまりどの支店でもお手軽に同じ味が作れるような
マニュアル化した料理を出しているってことだろうなあと思っていたのだ。
若者好きのするこぎれいな喫茶店みたいなインテリアで、
サービスもまあまあよくって、
メニューには四川も北京も湖南も江南も香港も……
人気のありそうな料理はどれも盛り込まれていて、
さらに洋食や東南アジア料理のエッセンスも取り入れてて、
おまけにスイーツも充実。
外婆菜とか緑茶にもこんなイメージを抱いているんだけど、
この2店舗とも未訪なのでもしかしたら私の偏見?
……と思ってどちらも一度行こうとはした。
(特に緑茶は北京の飲食関係評論家の間でもなかなか評価が高いので
一度行って自分で確かめてみなきゃと思い続けているのだけれど)
が、あまりに大人気で待ち時間が長すぎ、
そこまでして食べる気にどうしてもなれずに挫折して今に至っている。
これから中国の飲食業界にはこういうお店が増えていくんだろうな。
それでないと儲からないよな。
でもそそられないんだよな。
なんて思っていたのだが、
印巷小館は近場だし、
一応北京料理を看板にしているようなので来てみたのだ。
なのに、気づけばちっとも北京っぽくないものを頼む結果になってしまった。
なんでだろ?
なんでもありなメニュー構成に惑わされたのかな。
店内はものすごく老北京を意識した飾りつけになってるのにな。
生態龍麦菜(sheng1tai4 long2mai4cai4):26元
龍麦菜の和えもの
龍麦菜は見た目は西のほうでよく食べる苦苦菜みたいな感じ?
でも食感はちょっとショリショリしている。
お酢がきいていてさっぱり。
[豆支]香醤油鶏(chi3xiang1 jiang4you2ji1):33元
鶏肉の豆チー風味醤油ダレ煮
見た目はちょっとアレだけど、
タレがしみしみでなかなかいけた。
ビールというよりは紹興酒を呼ぶお味。
肉末雪菜焼豆腐(rou4mo4 xue3cai4 shao1 dou4fu):33元
挽肉と雪菜入り豆腐のうま煮
なんだかこの日は南のほうの料理気分だったんだなあ。
また全然北京っぽくない料理を頼んでしまった。
注文の時に化学調味料を抜いてくださいとお願いしたんだけど、
雪菜がとんでもなく化学調味料まみれだった。
あーあ。
香菠腐皮巻(xiang1bo1 fu3pi2juan3):29元
ホウレン草と挽肉の湯葉包み揚げ
これはどうやら作り置きしてあるらしく、
「化学調味料抜きでは作れません」
と宣言されてしまった。
だからその分は差し引いて、
味はそう悪くはなかったけど、
やっぱりどうも巻きたて揚げたてのカリッとジューシー感がなく、
作り置き感は否めない。
うーん、2度目は、ないかなあ……
北京料理と銘打っているのに、
口コミサイトで一番人気の料理が
金包咖喱鶏(食パンをくりぬいて器にした鶏肉カレー風味煮)だからなあ。
そういえば、会社の同僚にもこの料理を勧められた。
そっか。
「北京・私家小菜館」だもんな。
(「私家菜」は、裕福な家庭で食べられているそのお家ならではの料理)
どうやら「私家」のほうに力点が置かれているってことみたい。
◆お店情報
印巷小館(燕莎橋店)
朝陽区朝陽公園路好運街1-8号
010-5867-0286
<アクセス>
地下鉄10号線「亮馬橋」駅のBまたはC出口から出て、
亮馬橋路を東へ500メートルほど進み、日本大使館手前で右折して右側。
好運街の中ではどちらかというと亮馬橋路寄りにあります。
*料理はどれも
「不要放味精(bu2 yao4 fang4 wei4jing1)」(化学調味料を入れないでください)
とお願いしています。
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