2017年09月30日

【壹同・楽宴】湖北料理の白い食卓

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【ところ:灯市口/ねだん:記事参照/とき:2017年9月】

待ち人来たり。
満を持して、料理の注文にとりかかる。

メニューを開いて真っ先に目に飛び込んできたのがこれ。

藠頭(jiao4tou):28元
ラッキョウの甘酢漬け

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ラッキョウを中国語で藠頭(jiao4tou)というのを知ったのは割と最近のこと。
今年は市場でも買ってみた。
ただ、市場で売られていたものは見慣れたコロンと太ったものではなくて、
丸くなりきっていないエシャレットのような形をしていた。

ここのは丸々としてふくよか。
お味は日本の甘酢漬けとほぼ同じ。
違いは唐辛子が入っているので少し辛いところくらいかな。

ラッキョウって、時々無性に食べたくなるのだ。
北京のように気軽に手に入らないところでは、
特にラッキョウへの思いがつのる。
そんなラッキョウ飢餓感を存分に満たしてくれた。

清炒菱角(qing1chao3 ling2jiao3):78元
ヒシの実の炒め物

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実はヒシの実を食べるのは初めて。
ヒシの実というとあの水牛の角というか、頭というかの形をした
黒光りする物体を思い浮かべてしまうので、
こんなホワイトマッシュルームみたいな色のが出てくると思わなかった。

期待に胸を膨らませて一口……

「ん!?梨みたい!」

思わず言葉がこぼれ出た。
そう、シャキシャキとした軽い歯ごたえとみずみずしさ、
ほのかな甘み……
ナシよりは凝縮感があって、小気味のいい歯触りは、
クワイに似ているといってもいいかも。

いやなんすかこれ!
止まらない。

炒藕帯(chao3 ou3dai4):58元
レンコンの芽の炒めもの

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湖北と言えばレンコン。
それも日本のものよりねっちりホクホクで、半端なく糸を引く。
でもまだ季節には少し早いかな、
でもせっかく湖北料理だからレンコン食べたいな……
と頼んだのがこれだ。

藕帯は北京ではここ2年くらいでよく見かけるようになった食材。
レンコンの芽というか、茎?
ちびっこいのにちゃーんと穴が開いてるところがなんともいじらしい。
甘酢漬けにしたのは食べたことがあったけど、
炒めたのは初めて。
悪くない。
甘酢漬けっぽい味付けだったので味は漬けたのと大差なかったけど、
温かい状態で食べるのもまたいい。

それにしても、ここまで白い料理ばかり。
気になる料理を順に頼んでいったらこうなっちゃった。

杜婆鶏(du4po2ji1):168元
骨付き鶏肉の醤油煮込み

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メインは鶏肉の煮込み。
少しお値段が張るけど、
店員さんに聞いたらこれがよく出るというので、
それならば、と頼んでみた。

口に近づけると、ふわっと桂皮の香り。
しっかりとした醤油味だが、
しょっぱすぎず、そしてじわじわと後から辛い。
しかしその辛さが食欲を刺激し、箸が止まらない。

主食は普通に鶏湯麺(ji1tan1mian4)=鶏スープ麺もあったけど、
せっかくだから名物っぽいのを頼みましょう、ということでこれ。

小米粑(xiao3miba):28元
米粉蒸しパン

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ああこれが!まあなんともおいしいこと!
まずもって姿が愛らしい。
丸くて白くてむっちり。
飾りに干しブドウがちょこんと乗っかっているのもチャーミング。

口に運ぼうとするとほわりとなんともいえない芳香が……

「いい匂い!」
「甘酒の匂いですかね」

米麹が入っているのだろうか、ほんわりと甘い香りがするのだ。
こわばっていた筋肉がふっと緩むようなやさしい香りが
鼻腔をなで、神経をなだめていく。

「この匂い嗅ぐと幸せになりますね」
「辛いことがあってもこの香りを嗅げば元気になれそう」

そしてお味もまた発酵由来の酸味と甘みがほんのり。
もち米粉の甘味もあって、
さらにふわふわとしていながらもちもち感もある。
底は少しおこげのようになっていて香ばしい。

食べきれなかったら持ち帰ろうと思っていたのに、
気づけば一つ、また一つと箸が伸び、
最後の一つは二人で半分こして食べた。
これ食べるためだけにまた来たい。
いや、ほかにもいろいろ試してみたいので、
次は大人数での再訪を期す。


▼これまでの「壹同・楽宴」関連記事
【壹同・楽宴】胡同のおしゃれ湖北料理レストラン

◆お店情報
壹同・楽宴
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東石槽胡同31号
13051150162

<アクセス>
地下鉄5号線「灯市口」C出口を出てすぐのところにある豆干胡同を右(東)へ。
左手に世界知識出版社が見えたら、
その斜向かいにある東石槽胡同を右折してすぐ。


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2017年09月29日

【壹同・楽宴】胡同のおしゃれ湖北料理レストラン

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【ところ:灯市口/ねだん:−/とき:2017年9月】

灯市口の内務部街にあるアートスペースで開かれる
ミニコンサートに誘われて出かけたある日の晩。
コンサート開始時間まで余裕があるので、
晩御飯をどこかで食べてから行きましょうということになった。

ここ!という店が思い浮かばなかったので、
大衆点評網で「灯市口 美食」と入れて検索。
出てきたお店をざっと見ていたら、
このレストランに目が留まった。

場所は東石槽胡同。
豆干胡同の世界知識出版社の近くとのこと。
これなら地下鉄の灯市口駅からも、
コンサートの会場からも遠くない。

こんな窓を眺めつつ、

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少し傾きかけた日の光に照らされた豆干胡同を進んでいくと……
お、あったあった世界知識出版社。

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お店はその斜向かいあるはず……
と思って右側に目をやると、おお、いきなり発見!

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東石槽胡同に入ってちょっと歩けば、入り口に到着。

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階段を下りて1階、というか半地下?の階へ下りると、
外観のイメージよりもかなり広いスペース。
敷地の真ん中が中庭になっていて開放感がある。

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吹き抜けの上はテラス席。
大きなナツメの木が立派な枝を広げていた。

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東石槽胡同沿いのほうを見ると、
こちらは桐の木。

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北京の胡同には立派な木が多く、緑豊かなのだ。

吹き抜けを上から見たところ。

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テラス席も気持ちよさそうだったけれど、
料理写真を明るい状態で撮りたかったので、
この日は1階に席を取った。

待ち合わせ時間より少し早く到着したので、
メニューを眺めながらビール。

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いやこれがあるってなかなかポイント高い。
600mlはちと多いかとも思ったけど、
まあいけるだろうと見切り発車。

メニューには気になる食材があれこれ。
高まる期待で胸をいっぱいにしながら
(だいぶでかい)ビールの杯を傾けた。

(料理篇に続く)


◆お店情報
壹同・楽宴
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東石槽胡同31号
13051150162

<アクセス>
地下鉄5号線「灯市口」C出口を出てすぐのところにある豆干胡同を右(東)へ。
世界知識出版社が見えたら、
その斜向かいにある東石槽胡同を右折してすぐ。


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2017年09月28日

【爆肚盛】炒疙瘩

焼き賽の目パスタ
炒疙瘩(chao3 ge1da)
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【ところ:麦子店/ねだん:20元台かな?/とき:2017年9月】

腹固めになり、それでいて酒も進む、
いわゆる「飲める主食」。

疙瘩といえば中華風すいとん的な疙瘩湯(ge1datang1)も有名だけど、
そちらの疙瘩は
小麦粉に湯を注いで菜箸でぐるぐるぐるーっと混ぜて団子状、
というかだま状にしたもの。
炒疙瘩の疙瘩はそれとは違って、
小麦粉をこねて細い棒状にしたものをサイコロ状に切り、
ゆでたものだ。
私は賽の目パスタとかコロコロ手打ちパスタと呼んでいる。
……中華っぽくない?
ううむ、何かいい呼び名はないですかねえ。

まあその賽の目パスタをゆでて、
キュウリやニンジンなどの野菜と一緒にニンニク醤油味で炒めてある。
具が野菜だけなら「素炒疙瘩(su4 chao3 ge1da)」、
お肉入りなら「肉炒疙瘩(rou4 chao3 ge1da)」。

賽の目状なので蓮華ですくってパクリ!とやりやすく、
ちょこっとつまむ、
ガバッとすくうなど量の加減も自由自在。
ガツガツ食べてお腹をふくらませるのにもいいし、
ちょこちょこつまみながら飲むのにもいい。

パスタの食感はかなり固めのニョッキといった感じ。
うにうにしたしっかりめの弾力を楽しみたい。

北京の家庭料理ではあるけれど、
これを出す店はほぼ清真料理のお店。
だからもともとは回民菜なんだろうな。

北京の伝統的な料理と清真の料理、
それも回民菜と呼ばれる回族料理との関係には
以前から非常に興味を持っている。
なぜ、北京料理の多くが回民菜なのか。

だって、
北京には回族をはじめとするイスラム教徒が少なからずいるけど、
そこまで多くはない。
少し古いデータだけど、2013年の時点で24万人。
北京の総人口比ではわずか1.76%だ。
(データ元はこちら
北京のイスラム教徒にはウイグル族などほかの少数民族もいることを差し引くと、
回族の数はもっと少なくなる。
人口比2%にも満たない人々の料理が、
なぜ北京全体の料理を代表するものになったんだろう。
北京小吃にいたっては、その約八割が回民菜だっていうんだから……
とても不思議。
そのうちじっくり腰を据えて調べてみようと思っている。


さて、それはさておき、最後にもう一品ご紹介。

羊肉湯(yang2rou4tang1)
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羊肉と春雨の入ったスープ。
これもK氏のリクエストによる。
思ったより小ぶりで本来は一人分なんだろうけど、
この日はみんなで少しずつ飲んだ。
いろいろ食べたからちょうどよかったな。

爆肚盛、看板料理の爆肚も涮羊肉も食べなかったけど、
炒菜はまずまずだった。
また来てもいいな。


▼これまでの「爆肚盛」関連記事
【爆肚盛】烤羊腿
【爆肚盛】孜然羊肉
【爆肚盛】醋溜木須
【爆肚盛】炒蘑

◆お店情報
爆肚盛
麦子店街6号楼北側
010-6386-4957

<アクセス>
麦子店街の宝源餃子屋の並びにあります。
【地下鉄10号線「農業展覧館」駅から】
A出口を出て亮馬橋方向に進み、農展館北路を右折。
朝陽公園方向へ進み、永安賓館(如家)のある十字路を左折すると左手にあります。
【地下鉄14号線「棗営」駅から】
A出口を出てすぐのT字路を左折して農展館北路を三環路方向に進み、
永安賓館(如家)のある十字路を右折すると左手にあります。

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2017年09月27日

ホウドウキョク「鴨ちゃんねる」出演回がアーカイブされました

先日お知らせしたホウドウキョクの「鴨ちゃんねる」。
出演した「料理でひもとく中国」がアーカイブされました。

料理でひもとく中国@(餃子篇)
料理でひもとく中国A(北京グルメ篇)


これとは別に、
9月29日金曜18〜19時(日本時間)にも
もう一回放送予定です。

エピソードのある料理を集めたこともあり、
かなりディープな北京小吃が中心。
それはつまり、見た目が限りなく地味〜ということで、
華かさのかけらもない食卓となっております。

ご紹介したエピソードや言い伝えは、
諸説あるうちの一つ。
艾窝窝についても香妃の物語をご紹介しましたが、
いくつかある伝承のうち一番ロマンチックなものを選びました。
言い伝えには正直眉唾だよな……と思うところもありますが、
まあそれはそれ。
そういうエピソードがあるということを知って食べると、
おいしさもひとしおじゃないですか!

春餅については、
立春についての説明だけで、
旧暦二月二日についてはカットされてしまいました。
「龍擡頭」のことを説明しないと、
なんで龍の形にして食べるのか分からなかったかな……

最後のほうで、
「中国に来たら食べてほしいものは?」
と質問されて、
とっさにいつもの大定番料理を挙げたのですが、
今思えば「粉もの」って答えればよかったなあ。
特に北京だったらなおさら。

まあいろいろと思うところはありますが、
おおむね楽しげに(自分比)しゃべっていてホッとしました。
仏頂面でつまらなそうに話しているのではないかと心配していたもので……

本場の、それも北京の料理の魅力の一端でも
感じていただければうれしいです。


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【爆肚盛】炒蘑

いろいろキノコ炒め
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【ところ:麦子店/ねだん:20元台?/とき:2017年9月】


いろいろキノコの炒めもの。
本当は「炒」の前に何かついてたんだけど、忘れてしまった。
武術家K氏のリクエストで追加したものだ。

エリンギ、シメジ、シイタケ……かな?
それを醤油味で炒めてある。
仕上げに少しお酢を入れてあるのか、
これまたこってりとした見た目に比して
炒め上がりの印象は意外にも軽い。
むっちりしたエリンギの食感のおかげで食べごたえも十分。

「キノコだし、ローカロリーだよね?」
と心で言い訳を繰り返しながら箸を伸ばし、
せっせと皿から口への反復運動にいそしんだ。

これ、心の中の自分よく頼む料理一覧
「My点菜リスト」には入っていない料理で、
だからK氏に
「何か食べたいものがあれば追加しますよ」
とメニューを渡さなかったら食べられなかった。
K氏に感謝。

この日は総勢7人で割合大所帯だったので、
料理もあれこれ楽しめた。
伝票写真を撮り忘れたので値段ははっきり分からないが、
どれも10元〜20元台で安価だった。

芥末白菜(jie4mo bai2cai4)
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木の切り株のように丸めた状態なら「芥末墩(jie4modun1)だが、
これは「散的(san3de)」=バラバラの状態のもの。
芥末墩だとペローンとはがしたら
思ったより大きなのが来ちゃってあわわわとなり、
ままよ!と口にしたら芥子がツーンで身もだえ……
なんてことによくなるけど、
これならちょこちょこ食べられていい。
もっともこの店のは辛さ自体そこまでじゃなかったけど。

拍黄瓜(pai1 huang2gua1)
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叩きキュウリの和えもの。
ニンニクどばー。

凉拌蘿蔔皮(liang2ban4 luo2bopi2)
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ぼちぼち紅芯大根がおいしくなりつつあるかな、と。

酸辣土豆絲(suan1la4 tu3dou4si1)
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何度食べても飽きることのない千切りジャガイモ炒め。
シャッキシャキッ!!


▼これまでの「爆肚盛」関連記事
【爆肚盛】烤羊腿
【爆肚盛】孜然羊肉
【爆肚盛】醋溜木須


◆お店情報
爆肚盛
麦子店街6号楼北側
010-6386-4957

<アクセス>
麦子店街の宝源餃子屋の並びにあります。
【地下鉄10号線「農業展覧館」駅から】
A出口を出て亮馬橋方向に進み、農展館北路を右折。
朝陽公園方向へ進み、永安賓館(如家)のある十字路を左折すると左手にあります。
【地下鉄14号線「棗営」駅から】
A出口を出てすぐのT字路を左折して農展館北路を三環路方向に進み、
永安賓館(如家)のある十字路を右折すると左手にあります。



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